この連載では、美術館や博物館に併設された、知的好奇心をくすぐられるミュージアムショップを紹介。第19回は、東京オペラシティ アートギャラリーのミュージアムショップ「ギャラリー5」を訪問しました!

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ナディッフが運営するおしゃれなミュージアムショップ!

 新宿のとなり初台にある東京オペラシティは、オフィス、コンサートホール、アートギャラリー、レストラン、ショップからなる文化複合施設。今回紹介する「ギャラリー5」は、3階にある「東京オペラシティ アートギャラリー」に併設されたミュージアムショップです。

 ショップを運営しているのは、東京都現代美術館Bunkamuraザ・ミュージアムのミュージアムショップも手がけるナディッフ。もちろん、各美術館/アートギャラリーの特徴に合わせたお店づくりをしているので、雰囲気はまったく違います。

 「例えば渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムにある店舗では書籍が充実し、東急百貨店本店と隣接しているため買い物帰りのお客様が、ふらっと立ち寄られることも結構あります。一方東京オペラシティは、アートギャラリーの展覧会のご鑑賞を目的に来られるお客様が中心ですので、扱う商品は展示に関連する内容にしております」

 そう話してくださったのは、ギャラリー5の店長・和田聡美さん。Bunkamuraの「ブックショップ ナディフモダン」で5年間働いた後、こちらに配属されて2年になるそう。

 現在は、「LABYRINTH OF UNDERCOVER 25 year retrospective」の開催に合わせて(12月23日まで)、ファッションブランドUNDERCOVERとのコラボ商品やファッションに関係する書籍のほか、デザイナー高橋盾氏のインスピレーションの源でもある音楽関連の書籍やCDなども展開しています。

 「例えば今回の場合、ファッションや音楽に関する書籍などを置くのは当然ですが、いらっしゃるお客様をイメージしつつ、『意外性のある商品を置いたら興味のフックになるのでは?』など、変化球をかけながら商品展開を考えています。お店にある商品を活かしながら《場を編集する》ような気持ちです。自分の予想が当たったときはとても嬉しく、お店づくりの醍醐味を感じます」(和田さん)

 また、お店の中でひときわ目立つのが正面の展示スペース。ガラスに仕切られたエリアは、開催中の展覧会にちなんだディスプレイや、出品アーティストの作品が展示されることもあります。

 「東京オペラシティ アートギャラリーは4つの展示室がありまして、当店は5番目の展示室という意味を込めて『ギャラリー5』という店名になりました。ですので、この展示スペースには毎回こだわっております。今年9月23日まで開催された『鈴木理策写真展 意識の流れ』の期間中は、鈴木さんご本人がコンタクトプリントをお持ち込みくださって、展示させていただきました。アートギャラリーの展示にはない貴重な作品であるうえ、会期中3回も展示替えをしたので、この展示スペースを目当てにリピートされたお客様もいるくらいなんです」(和田さん)

 アートギャラリー鑑賞の余韻に浸りつつ、もう一つの展示室「ギャラリー5」でゆっくりとショッピングを楽しみたいですね!

※ミュージアムショップの利用に、美術館のチケットは不要です。