京都国立近代美術館について

 京都国立近代美術館は、京都市左京区の岡崎公園内にある美術館です。日本の近代美術史全体に配慮しながら、京都を中心に関西・西日本の美術に比重を置き、近代美術の回顧・展望を試みること、工芸に重点を置いてきた伝統を継承すること、さらに、変貌を繰返す現代美術の動向を国際的な視点から把握し、その様相の紹介に努めることを主たる方針に掲げています。

 現在の建物(新館)は、プリツカー賞建築家である槇文彦による設計で、1986年に竣工しました。

 所蔵作品は、日本画では竹内栖鳳「春雪」(1942年)や入江波光「摘草」(1928年)、上村松園「舞仕度」(1914年)など、洋画では青木繁「女の顔」(1904年)、黒田重太郎「マドレエヌ・ルパンチ」(1922年)などがあります。

 海外の近代美術は、オディロン・ルドン「若き日の仏陀」(1905年)やピエト・モンドリアン「コンポジション No.1」(1929年)、アンリ・マティス「鏡の前の青いドレス」(1937年)など、工芸は北大路魯山人「色絵金彩椿文鉢」(1955年)、また写真はエドワード・ウェストンやジャン=ウジェーヌ=オーギュスト・アジェ、アルフレッド・スティーグリッツなどの作品をコレクションしています。

 コレクターや作家などの旧蔵作品を一括して収集している点も特徴で、最近では「上野伊三郎+リチ コレクション」が加わりました。

Information
京都国立近代美術館
URL/http://www.momak.go.jp/
開館時間/9:30~17:00
※入館は閉館の30分前まで
休 館 日/月曜日(祝祭日の場合は開館、翌日休館)、年末年始、展示替え期間

文・写真/黒田隆憲