生まれ育った土地へのUターンのみならず、大都市から縁の薄い地方へIターンしたり、ONとOFFで2拠点暮らしをしたりする女性たちが今、増えています。しっくりなじむ土地を見つけ、移り住んで「地元=LOCO」にしていく──それが「LOCOガール」スタイル。自分らしく暮らせる場所を、そして働き方、生き方を選びたい。そんな思いが芽生え始めたプレLOCOガールたちがLOCOハンツアーの第6回として、広島県府中市に行ってみました。

自然環境にも生活環境にも恵まれた、暮らしやすいまち

 「都会の企業で働くという価値観だけにとらわれず、生き方の幅を広げたい」「子どもが生まれたら地方で育てたいが、それが可能なのか知りたい」「時間や場所にしばられずに暮らせるところを探したい」──。さまざまな理由から参加を決めたプレLOCOガールが今回訪れたのは、広島県府中市。三方を山に囲まれた自然環境と、脈々と受け継がれてきた「ものづくり」のDNAが、暮らしに潤いをもたらしている地域だ。

 LOCOハンのスタートは、移住の担当部署による市のオリエンテーション。府中市の特色ほか、市の支援制度として「結婚・出産・就労・子育て」の各シーンに合わせて、婚活講座、出産応援金、病児保育など多彩なサポートを行っていることが紹介された。プレLOCOガールからは「女性のための支援策や子育て支援施設の整備が、都心より進んでいると感じた」「働きながら育児ができる環境が整っている」との声が上がり、安心感につながった様子。

 また、府中みそづくりや牧場でのバター作り体験、市民のソールフード「府中焼き」の食体験、歴史と文化が薫る上下町の散策、女子会などで府中市の魅力を探った。


 2日間のLOCOハンを終え、「地方暮らしの女性はのんびりしているのかと思ったが、好奇心旺盛で輝いてる!」「都市じゃないと高度な教育ができないと思っていたが、府中市は行政も地域住民も教育への意識が高く、理想的な教育環境だと思った」「移住の際に重視するのは経済・自然・インフラ・文化。府中はすべてを備えている」「病院や商業施設などが近くに集約され、歩いて暮らせるコンパクトシティというところが魅力。移住の後押しになる」「先輩の“選択肢のない自由”という言葉が響いた。東京は選択肢が多すぎて選ぶことに疲れ、考えることを放棄したままでも生活できる。府中は限られた選択肢の中でどう工夫するか、自分のクリエーティビティを発揮できる場所だと思った」「移住の前にまず目的を持つという先輩のアドバイスで気づきを得た」などさまざまな感想を語ったプレLOCOガールたち。地方暮らしの可能性を感じたようだ。