生まれ育った土地へのUターンのみならず、大都市から縁の薄い地方へIターンしたり、ONとOFFで2拠点暮らしをしたりする女性たちが今、増えています。しっくりなじむ土地を見つけ、移り住んで「地元=LOCO」にしていく──それが「LOCOガール」スタイル。自分らしく暮らせる場所を、そして働き方、生き方を選びたい。そんな思いが芽生え始めたプレLOCOガールたちがLOCOハンツアーの第5回として、秋田県鹿角市に行ってみました。

古くから人の往来が多く、移住者に優しい懐深いまち

 今回のLOCOハンの目的地は、秋田県北東部に位置する鹿角市。青垣の山々に囲まれた風光明媚(めいび)な土地だ。「自分にとっての故郷を見つけたい」「将来的な子育てを視野に入れながら、心地よく住める場所を探したい」「趣味の登山ができるところで暮らしたい」といった動機で参加したプレLOCOガールたちは、羽田空港から70分で大館能代空港に到着。歴史的建造物「旧関善酒店」の見学、伝統的な紫根染・茜染体験、豪華絢爛(けんらん)な屋台と迫力あるおはやしに圧倒される夏祭り「花輪ばやし」、鹿角ブランド「北限の桃」の収穫体験、女子会などを通して、鹿角ならではの地元力を探った。

 移住をサポートしている市の担当者によるオリエンテーションでは、鹿角の歴史文化や生活環境のほか、かつては鉱業が盛んで人の往来が多かったため移住者を広く受け入れる気風があり、現在では移住支援に力を入れていることが紹介された。

 移住への案内人・移住コンシェルジュの配置もその具体策のひとつだが、移住の際の引っ越し費用・空き家を借りたり購入時に改修したりする費用を一部負担したり、起業に向けた資格取得の補助金が出たりと移住支援制度も充実。「ご自身も移住者という移住コンシェルジュの存在は心強い」「支援制度がしっかりしていて移住しやすそう」「短期で“お試し移住”ができるようなので参加してみたい」との声が上がった。


 多彩なプログラムを体感したプレLOCOガールたちは、「すごく遠いイメージだったが、飛行機に乗ればすぐという距離感にびっくり。自営業なので、仕事のベースを東京において生活は鹿角という選択もできそう」「自然が豊かなだけでなく、そこに伝統文化が根づいているのがいい」「食料や電力の自給率の高さが魅力。安心して生活できそう」「人があたたかく、外から来てもすっと入っていける雰囲気を感じた」「出会ったすべての方が鹿角に誇りを持っているところが素敵」「祭りなどで子どもが親以外の大人と接する機会が多く、メンタルが強い子に育ちそう」とさまざまな感想を抱いた様子。今後の人生の選択肢が増えたようだ。