本当に必要なのは「揺るぎない自信」

 特に、一般人ではない芸能人の場合、その危険性はさらに上がります。芸能人は常に人目にさらされていて、ちょっとしたミスが取り返しのつかない大騒動につながることもあるからです。

 それなのに、芸能人である井上さんは全く人の目を気にすることなく、堂々と前向きな意見を述べて、堂々とナルシストな自分を発信し続けています。その力強い生き方こそが、多くの人に勇気を与えているのです。

 井上さんは、先輩の男性芸人からは「ブサイクなのに妙に前向きなやつ」という評価を受けてきました。

 ところが、井上さん自身は、自分のことを全くブサイクだとは思っていません。何を言われても動揺せず、自分はイケメンに違いないと自信を持っています。この自信こそが、現代社会を明るく生き抜くために最も欠かせないものなのです。

 そもそも、「イケメン/ブサイク」といった容姿についての評価は、絶対的な基準がない相対的なものです。

 たとえ周りのあらゆる人間から「イケメン」と言われていても、本人にそれを受け入れる気持ちがなければ、宝の持ち腐れです。逆に言うと、たとえブサイクと言われ続けていても、自分がイケメンだという揺るぎない自信さえあれば、前向きに明るく楽しく生きることができるのです。

 他人の目を気にしない井上さんの生き方は、多感な年頃の女性を中心に多くの人の心を動かしているのです。

文/ラリー遠田