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厚切りジェイソンの言葉はなぜ日本人の心を動かすのか?

2016年2月25日

悩んでいる人の背中を押してくれる「お笑い界の黒船」

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 2015年に最もブレークした芸人の1人と言われているのが、厚切りジェイソンさんです。2014年の年末に放送されたネタ番組で衝撃的なテレビデビューを飾り、2015年2月にはピン芸日本一を決める『R-1ぐらんぷり』で決勝に進出。日本の漢字のおかしなところを指摘するネタと、その中で何度も絶叫する「WHY JAPANESE PEOPLE!?」というフレーズが話題になりました。その後、バラエティを中心にテレビで大活躍。ニホンモニター調査によると、2015年には153番組に出演したそうです。

 そんな厚切りジェイソンさんは、IT起業家という別の顔も持っています。芸人のかたわら、ITベンチャー企業の役員としても働いているのです。テレビタレントでありながら、ビジネスパーソンとしての感覚も持ちあわせている彼は、多くの人にとって身近に感じられる存在なのでしょう。2016年に入ってもその人気は衰える気配がありません。

 2015年11月には、初めての著書『日本のみなさんにお伝えしたい48のWhy』(ぴあ)が出版されました。その内容は、彼が一般人の悩み相談に答えるというもの。実際、厚切りジェイソンさんのツイッターなどのSNSには、多くの人から質問や相談が寄せられています。いかにも日本人らしいチマチマした悩みごとを、外国人ならではの視点でビシッとした答えを提示するのが痛快です。著書は順調に増刷を重ねてロングセラーになっています。

 「仕事内容を教わりたいけど怖くて聞けない」という新社会人の悩みには、「さっさと聞け」と返す。「やりがいのない仕事から転職すべき?」という悩みには「やる意味のないことを続けていても意味がないよ」と返す。厚切りさんの回答はどれも正論そのもの。決して突飛なことを言っているわけではありません。それがここまで人気を博しているのはなぜなんでしょうか?

 その最大の理由は、彼のキャラクターにあります。人に対して助言をするという行為においては、「何を言うか」と同じくらい、またはそれ以上に「誰が言うか」ということが重要です。厚切りジェイソンさんのように、流暢に日本語を操り、日本の文化にも理解のありそうなアメリカ人は、日本人の特性や日本社会の矛盾点などを鋭く指摘することができる、と思われやすいのです。

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ラリー遠田
ラリー遠田
作家・ライター/お笑い評論家。執筆、講演など多方面で活動。お笑いオウンドメディア「オモプラッタ」の編集長を務める。「イロモンガール」(白泉社)の漫画原作、「なぜ、とんねるずとダウンタウンは仲が悪いと言われるのか?」(コア新書)など著書多数。
ウェブサイト:ラリー遠田公式サイト
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