心のままに覚悟して誠実に振る舞うこと

 では、どう振る舞うのが正解だったのだろうか。残念ながら、正解はないとしか言いようがない。

 テロが起きた翌日などは、テロとは無関係なのんきなことは書きづらい雰囲気まであった。「こんな時にそんなことを書いていていいのか」と言われると悩んだ人もいただろう。正直、アイコンを変えても変えなくても穏やかでは過ごせなかった。

 アイコンを変えることが正解ではないし、変えないことが正解でもない。一番大切なことは、意見が違う人が見たら不快に感じる可能性を知った上で、自分が信じるままに覚悟して行動することだ。本当に大切なのは、真に悼む気持ちを持っているかどうかであり、他人からどう見えるかではないのだ。

 葛藤があれば、その正直な気持ちを書くというのが一番誠実なやり方ではないだろうか。その思いに共感できれば、たとえ信条が違っても、攻撃にはつながらないだろう。

 今後も、このような痛ましい事件が起き、振る舞いに困ることがあるかもしれない。その時は、ぜひ自分の心に耳を傾け、その気持ちに誠実に振る舞ってほしいと思う。