傷ついても、いろいろな意味をそこに付加しないこと

 仕事の道のりは当然山あり谷ありなのですが、ずっと傷ついた状態でいるかは、あなたが決めることです。私たちの多くは傷ついた時、必要以上にそこにいろいろな意味を投影することでそれを長引かせています。

 実は傷ついた時のポイントは、そこにいろいろな「お話」を付け加えないことです。怒られたからといって「仕事ができない」わけではありません。自分がちょっとしたことで傷ついたからといって、「仕事人として失格」というわけではありません。

 Forleoいわく、傷ついた時に重要なのはこうした頭の中の「妄想」を取り払った状態で、自分の内側を見つめることです。無視してはいけません。自分の感情を無視することで、その場には対処できるかもしれませんが、前には進めません。

[引用]私たちは、ときどき傷ついたりします。しかし、傷ついていることや、がっかりしていること、怒っていることを否定すること、つまり、「こんな風に思っちゃいけない」「もうこんなことは乗り越えているべきなのに」「この先、こんなことでは動じてはいけない」と思うことは、何の役にも立たないのでやめましょう。99%の場合、自分の感情はどうしようもありません。人間である以上、感情があるのはしょうがないことです。私が実践している役立つヒントの一つに、頭の解釈なしに「痛み」を体で感じる、というものがあります。

 Forleoが言うように、私たちは痛みを受け入れて初めて先に進むことができるのです。なので早く立ち直りたかったら、痛みをしっかり受ける止めること。ああすればよかった、こうすればよかったという後悔、私はダメだという自己批判は、「痛み」を感じなくて済むよう私たちが無意識に張ろうとしている防御網に過ぎません。こうした考えが頭の中にある時はまだ、痛みから余計な意味を引き剥がせていないのです。

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 「繊細なこと」は決してマイナスな特性ではありません。実は研究の領域では、繊細な人の特性が仕事でプラスに働くことも指摘されています。次回は研究の領域で指摘されている、見過ごされている繊細な人の強みについてご紹介していきたいと思います!お楽しみに。

文/相磯展子 イラスト/PIXTA

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