自分の許容範囲を主張すべき

 前回の記事「仕事でイラっとしたときの正しい対処法」でも紹介しましたが、自分のバウンダリー(境界)をはっきりさせることは重要なことです。自分のバウンダリーを主張すると、周囲もあなたのバウンダリーに合わせてくれるので、理想の状態を保ちながら仕事ができます。仕事が遅れたり、ストレスが溜まったり、周囲に対して怒りを感じることもありません。あなたのペースに納得できない人は離れていきますが、逆に仕事がしやすい人とつながることができます。

 バウンダリーを主張する人の方が、仕事がしやすいのも事実です。その人は何ができ、何ができないかを認識しているだけで、無理のないかたちで適切な内容と量の仕事を振ることができます。そして、仕事を頼んだ側は、その仕事がしっかり処理されるという確信が持てます。

 なんでも「イエス」という人は、安心して仕事を任せられません。「できない」と思っているのに「できます」ということは、相手にウソの情報を伝えていることになり、あとあとになってトラブルの原因になります。

 「この仕事が終わるかは私にかかっている」と思い込まないように。あなたの代わりはいくらでもいます。仕事をなんでも引き受ける前に、ワンテンポ置きましょう。それは本当にあなたが引き受けるべき仕事でしょうか? 引き受けたいと思っているのでしょうか?

 「他の仕事で手一杯で、ご対応できません」と丁重にお断りすることは非常に重要なスキルです。これができる人がもっと増えれば、仕事場がもっともっと働きやすいところになるはずです。自分のためにも、周囲のためにも、勇気を持って実践してみてください。

文/相磯 展子

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