アメリカで注目が集まっている「ハピネス研究」。これは「働く人の精神がどう仕事に影響するか」についての研究で、実践の場でも取り入れられています。本連載では、翻訳・通訳者の相磯展子が、「ハピネス研究」をはじめとする海外の仕事観を紹介していきます。

 最近仕事について考えるとますます「Less is More」という言葉が浮かんできます。文脈によって意味も変わってきますが、ここでは「少ない方が多くが得られる」「ほどほどがベスト」といったニュアンスということにしておきましょう。

 しかし、この「ほどほど」というのがなかなか難しい。たくさんの仕事をこなさなくてはいけない環境でこれはかなり難しい。あ、2回繰り返してしまいました…。

 まじめな人であるほど、この「ほどほど」ができないような気がします。

まじめな人であるほど、この「ほどほど」ができない
まじめな人であるほど、この「ほどほど」ができない

 朝一番に携帯のメールを確認し、お昼はPC画面をのぞき込みながらご飯を口に運び、夜遅くまで働き、そしてまた寝る直前に「念のため」仕事のメールをチェックする。そして、それだけやってもいっこうに終わりが見えない。

 しまいには「なんでこんなにやってるのに終わらないんだろう。ひょっとすると私って仕事ができないのかしら、努力が足りないのかしら…」と自分を責める。そうすると、同じ仕事量のはずなのに悠然としている同僚たちがなんだかうらめしくなってくるのです。

 自分がなぜダメなのか問題点を洗い出し、頭の中で考える。きりがないので以降省略。とにかく、なんとも疲れるサイクルなのです。

 今回はそんな一生懸命すぎる人たちに「息抜きのススメ」なるものをしたいと思います。