すみやかに手続きを

 会社を辞めるとき、保険証はすぐに会社に返納しましょう。そしてすぐに転職しないときは、国民健康保険に入るか、それまでの健康保険組合に継続して加入して任意継続被保険者となるか、または家族の被扶養者になるか(一定要件あり)、いずれかを選んで、すみやかに手続きをすることが大切です。

 有効な保険証が手元にないまま、病気で受診しなければならないときは、医療費の全額を一旦ご自分で負担して、新しい保険証が交付されたあとに、健康保険組合等に療養費支給申請書(立替払等)を請求して、健康保険組合が負担する7割分の医療費を返金してもらいます。

 同じ月内であれば、新しい保険証を提示することで、窓口での返金を受けられる場合もあります。

 もし転職先の会社で入社手続き中であれば、保険証の代わりとなる「健康保険被保険者資格証明書」を交付してもらうとよいでしょう。この場合、3割の自己負担で済みます。

 それでは、今回の琴音さんのように、無効な保険証を使用してしまい、納付書が届いてしまうようなケースはどう対応すればよいでしょうか?

 この場合は、一時的な負担があったとしても、全額を返納しなければなりません。そのうえで、新しく加入した健康保険組合に、療養費の請求をします。そうすることで、返納した7割の医療費を取り戻すことができます。

 ただ、余計な手間と時間がかかってしまうことは言うまでもありません。はじめから退職日翌日以降は保険証を使わない、すみやかに新しい健康保険に加入するための手続きをする(退職前から検討しておく)ことが、こうした問題を回避するポイントと言えるでしょう。

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サロン・ド・グレース 年末交流パーティーのご案内

 Salon de Grace(サロン・ド・グレース)は、働く女性を応援する情報共有サロンです。
 女性が働くうえで知っておくべきワークルールやさまざまな悩みなど、働くことをテーマとした情報を共有しています。年内最後の会は、ちょっと早い忘年会&クリスマス会を兼ねて、年末交流パーティーを開催します。 いつもの会議室から場所を移し、表参道のお洒落なレストランで、美味しいお食事&スウィーツをいただきながら、楽しく情報交換をしませんか?

日時:2015年11月27日(金)19:00(18:45受付開始)~21:30
場所:レストラン(最寄駅:表参道駅、明治神宮前駅、原宿駅から徒歩)
詳しくは、http://www.sasaki-sr.net/news/information/salon.html

写真=kou(PIXTA)