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働き方改革の目玉、「同一労働同一賃金」とは?

2018年8月1日

正社員と非正規労働者の待遇差を改善 ポイントを解説

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 こんにちは、「ワークルールとお金の話」の佐佐木由美子です。2018年7月6日に公布された「働き方改革関連法」。中でも注目されていた「同一労働同一賃金」について、どのような見直しが行われることになったのか、見ていきましょう。

「不合理な待遇差」を解消するためのガイドライン

 2016年12月に「同一労働同一賃金ガイドライン案」が策定されてから、「同一労働同一賃金」という言葉をよく耳にするようになりました。一般には、「同じ仕事をしているなら、同じ給与がもらえること」だと思う読者が多いかもしれませんが、実はそれほど単純なものではありません。

 働き方改革関連法では、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保を目指し、パートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法の3法が見直されることになりました。改正のポイントをチェックしましょう。

パートタイム労働者・有期雇用労働者への対応を改善

 まず、「パートタイム労働法」(正式名称は「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」といいます)ですが、この法律の対象となる労働者は現在、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とされています。つまり、パートという名称であっても、フルタイムで働く人は対象外となっていました。

 改正後は、有期雇用労働者をパートタイム労働法の対象に含めることとなり、法律の名称も「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」(略して「パートタイム・有期雇用労働法」)に変わります。つまり、フルタイムで働く人も有期雇用であれば、今後は改正法が適用されるということです。

 そして、パートタイム労働者、有期雇用労働者が通常の労働者と比べて、(1)職務内容(業務の内容+責任の程度)、(2)職務内容・配置の変更範囲、(3)その他の事情、の3つの相違を考慮して、不合理と認められる待遇差を禁止します。

 現在のパートタイム労働法では、通常の労働者を「同一の事業所に雇用される」者としていますが、近年は非正規労働者自身が店長などを担って同じ事業所内に正規雇用労働者がいないケースも見られることから「同一の使用者に雇用される通常の労働者(正規雇用労働者)」に変更されます。

 また現行法でも、(1)職務内容、(2)職務内容・配置の変更の範囲、(3)その他の事情の3考慮要素は規定されていますが、解釈の幅が大きいという問題があることから、基本給、賞与、役職手当、食事手当、福利厚生、教育訓練など、それぞれの待遇ごとに、その性質や目的に照らして適切と認められる事情を考慮して判断されるべき旨が明確化されました。これはいわゆる「均衡待遇規定」といわれるものです。つまり、上記3つを総合考慮して、通常の労働者(ほとんどは正社員)との待遇差が不合理であってはいけませんが、必ずしも「待遇差自体を禁止するものではない」ということです。

 一方、(1)職務内容(業務の内容+責任の程度)、(2)職務内容・配置の変更範囲が同じ場合は、不合理な取り扱いが禁止されます。これも現行のパートタイム労働法には規定されているものですが、改正で新たに有期雇用労働者も対象とされる点が大きいと言えるでしょう。これは「均等待遇規定」といわれるもので、正規と非正規雇用労働者の待遇差を禁じたものです。

 パートタイム労働者だけを対象としている現行法では、ほとんどの場合で正社員と職務内容や配置の変更範囲が異なるため、これまで目立って問題になることはありませんでした。ところが、改正によって有期雇用労働者が加わることで、均等待遇規定が問題になるケースが増えるのではないかと思われます。

 この均等待遇が求められるのは、給与だけではありません。福利厚生、キャリア形成・能力開発などを含めた取り組みが対象となります。特にこれまで非正規労働者については能力開発の機会が重視されていませんでしたが、今後は能力・スキル開発によって、生産性の向上、それに伴って処遇改善につながる期待が寄せられています。

法改正によって給与の格差だけではなく、福利厚生、キャリア形成・能力開発にも注目が高まっています (C)PIXTA

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Profile
佐佐木 由美子
佐佐木由美子(ささき・ゆみこ)
人事労務コンサルタント・社会保険労務士。中央大学大学院戦略経営研究科修了(MBA)。米国企業日本法人を退職後、社会保険労務士事務所等に勤務。2005年3月、グレース・パートナーズ社労士事務所を開設し、現在に至る。女性の雇用問題に力を注ぎ、働く女性のための情報共有サロン【サロン・ド・グレース】を主宰。著書に「採用と雇用するときの労務管理と社会保険の手続きがまるごとわかる本」をはじめ、新聞・雑誌等メディアで活躍
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