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上司の頼み事、どこまでが私の仕事?

2016年7月19日

適正な業務命令の範囲とは

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 こんにちは。「ワークルールとお金の話」の社会保険労務士 佐佐木由美子です。日頃、上司からの業務命令を受けて仕事を進めている人は多いと思いますが、「どこまでが自分の仕事なのか分からない」と思うときはないでしょうか? 今回は、適正な業務命令の範囲について考えてみます。

何でも頼んでくる上司

 中堅企業の総務部で働く礼美さん(36歳)。今年、大阪支店から異動してきた男性上司のM部長の態度に悩んでいるといいます。愛嬌もよく、人当たりの良いM部長は、よく部下を誘って、飲みニケーションも活発に行い、瞬く間に慕われる存在になりました。礼美さんも、最初は明るい上司でよかったと思っていました。

 しばらくすると、M部長は事あるごとに、礼美さんに頼み事をしてきました。最初のうちは、備品を頼まれて買いに行ったり、ランチミーティングの食事の手配であったり、当然これらは業務命令だと思ってこなしていました。ところが、徐々に「これってどうなの?」と思うような依頼が増えてきました。

 例えば、お中元の手配。取引先宛への贈り物なら理解できますが、どう見てもM部長が個人的にお付き合いされていると思われる人たちなのです。しかし、勤務時間中にやるように言われたので、業務だと割り切って行いました。嫌な顔をして、夏のボーナスに影響でもしたら……という想いも、心のどこかにありました。

 先日は、「スマホの機種変更がよく分からないから、一緒にお店まで来てほしい」と言われ、仕方なく仕事帰りにM部長宅の近所にある携帯ショップへ付き合う羽目に……。「スマホがないと、仕事にならない」と言われ、断りきることができませんでした。

 礼美さんにしてみれば、業務に関連するとはいっても、さすがに残業代までは請求できません。二人でいる時間も苦痛でした。「いったい、どこまでが私の仕事なのでしょうか?」礼美さんは、最近のM部長の態度に、かなり悩んでいる様子でした。

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Profile
佐佐木 由美子
佐佐木由美子(ささき・ゆみこ)
人事労務コンサルタント・社会保険労務士。中央大学大学院戦略経営研究科修了(MBA)。米国企業日本法人を退職後、社会保険労務士事務所等に勤務。2005年3月、グレース・パートナーズ社労士事務所を開設し、現在に至る。女性の雇用問題に力を注ぎ、働く女性のための情報共有サロン【サロン・ド・グレース】を主宰。著書に「採用と雇用するときの労務管理と社会保険の手続きがまるごとわかる本」をはじめ、新聞・雑誌等メディアで活躍
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