エンプロイアビリティを高めていこう
人事評価は、社員のモチベーションにつながります。しかし、これまで「会社の人事は不透明である」「嫌な上司からきちんと評価が得られるか?」など、何かしらの不満や疑念がつきものでした。
上司の勘や経験をベースとしたアナログ的な判断、社内政治の駆け引きなど、人事面における処遇は複合的な要素が合わさっている職場も少なからずあることでしょう。あるいは、女性であるがゆえに、公正な評価がされず、昇進が見送られてしまったケースも場合によってはあるかもしれません。
また、会社には愛着があるものの、別にやりたいポジションがあるが異動できないなど、様々な理由からモチベーションが下がってしまうこともあります。そうした不満によって、優秀な社員が転職をしてしまったとしたら、会社にとっては損失です。
HRテックを導入して、転職しそうな人を対象に最適な職場を割り出して異動させたところ、離職者を減らすことに成功した企業例もあります。こうした試みは、今後国内でも取り入れられていくことが予想されます。
技術革新はとどまるところを知りません。労働市場は激しく変化しています。こうした時代にあって私たちができ得ることは、異動や転職などスムーズに適応して働き続けられる能力、すなわち「エンプロイアビリティ」を個々人が高めていくことではないでしょうか。
文/佐佐木由美子 写真/PIXTA
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