こんにちは、「ワークルールとお金の話」の佐佐木由美子です。6月から7月にかけて、賞与が支給される会社は多いのではないでしょうか。先日、「賞与がたくさんもらえると、出産手当金などの給付金も多くなるのですか?」と質問を受けました。給付金の算定に、賞与の額は関係あるか、考えてみましょう。

働く女性がぜひ活用したい給付金制度。ボーナスが多いほうが有利なのでしょうか? (C) PIXTA
働く女性がぜひ活用したい給付金制度。ボーナスが多いほうが有利なのでしょうか? (C) PIXTA

賞与から天引きされているもの

 会社勤めの方であれば、社会保険に加入していることと思います。一般的に、賞与からは以下の項目が差し引かれて、支給されています。

● 雇用保険料
● 健康保険料
● 介護保険料(40歳以上の場合)
● 厚生年金保険料
● 所得税

 各種社会保険の保険料が差し引かれていますが、こうした社会保険に被保険者として加入しているメリットは、いざ病気やケガをして働けないとき、または失業したときなど、生活に困ったさまざまな場面で各保険制度から給付金を受け取れることが挙げられます。

 例えば、女性社員が出産のため仕事を休み、その間に給与を受け取っていなかった場合は、出産の日(実際の出産が予定日後のときは出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合98日)から出産の翌日以後56日目までの範囲内で、仕事を休んだ期間を対象として健康保険から「出産手当金」が支給されます。

 冒頭の質問は、賞与をたくさんもらっていたほうが出産手当金も有利に受け取れるか、ということですが、皆さんはどう思いますか?