こんにちは。毎週「お見合いおじさんは見た! 」のコラムをお届けしているライターの大宮です。先週は、国家公務員の川口康太郎くん(仮名、39歳)のナイスチャレンジについてご報告しました。ちなみに川口くんは僕の幼馴染です。

 お相手は大手メーカー勤務の森本佳子さん(仮名、37歳)。僕の読者交流イベント「スナック大宮」で2人は知り合いました。イベント終了後、森本さんのほうから「川口さんはかわいい方でした」というメールがあったので、お見合いをセッティングしたのですよ。

 しかし、実際に会食をしてみるとどちらからも「一歩踏み込む」様子は見られませんでした。恋愛の駆け引きというよりも、両方とも感じ良く「引く」一方という雰囲気でしたね。それでは僕もフォローのしようがありません。

 去年の春からお見合いおじさん活動を続けていて思うのですが、男女どちらかが積極的でないと恋愛も何も始まりません。双方が同じタイミングと熱量で惹かれ合うことはありえないので、まずは片方が恋心を抱いてアプローチすることで相手の気持ちも次第に温まっていくのです。

 無事に付き合い始めてしばらくすると、今度は相手がこちらを思う気持ちのほうが強まったりします。常にどちらかがちょっとだけ片想い。恋愛の醍醐味です。

 森本さんの川口さんに対する興味は「恋心」を含んでなかったのだと思います。僕が先走ってしまったようです……。

 男性に比べると、女性は好奇心の幅が広く、他人の美点を見つけるのも上手ですよね。子どもの頃から相手の容姿を誉めたり話を合わせたりする訓練を積んでいるせいなのかもしれません。よく言えばコミュニケーション能力が高くて感じが良いのですが、「何が好きなのか」「何をしたいのか」が他人にも自分自身にもわかりにくくなってしまう傾向があると思います。

 お見合いおじさんとしては困ってしまいますよ。男性は「可愛らしくて若々しい女性」にはすぐに好意を示す(それはそれで困りものですけど…)のに対して、女性は「誰かいい人がいたら紹介してください。どんな人がいいのかは会ってみないとわかりませんけど」という人が多いのです。現在は、男性も恋愛に受け身かつ慎重になっているので、受け身同士では何も始まりません。

 ええっと、愚痴っぽくなってしまいました。実は、川口くんに興味を示している女性がもう1人います。同じくスナック大宮に来ていた小林清美さん(仮名、35歳)。目立つ美人というわけではありませんが、優しげな雰囲気の女性です。

<先日のスナックで、●●省勤務の男性とお話ししたのですが、連絡先を聞きそびれてしまいました。ちょうど、彼が勤務する省庁がニュースになっていたので、ぜひご連絡できればと思い、メールさせていただきました。とても感じのよい方だったので、もし可能であれば連絡先を教えていただけたら嬉しいです。無理を言ってすみませんが、ご検討のほど、よろしくお願いいたします。>