では、今後はどうするのか。恋する相手は自分で選びたい、でも場だけは提供してほしい、というのが皆さんの本心ですよね? すみません、この場を借りて会員に語りかけています。ならば、お見合いという形式はちょっと非効率ですし、僕一人では手が回りません。

 ここで思いつくのは、僕の読者交流イベントである「スナック大宮」です。東京と愛知でほぼ毎月やっている食事会ですよ。以前、この会の参加者同士がお付き合いを始めたことをご報告しましたね。実は他にも何組か「いい雰囲気」になっている男女がいます。

 このイベントはあくまでも僕のファンクラブ(自分で主催しているんですけどね)なので、既婚の方も参加しています。だからこそ、合コンやお見合いパーティーのような緊張感はありません。高学歴・高職歴の30代40代の参加者が男女ともに多いという傾向はありますが、業種や住んでいる場所はバラバラです。

 共通点といえば、いろんな人とおしゃべりしながら飲み食いする場を厭わない社交性があること、そして僕の文章が好きなこと、ぐらいですね。僕が言うのも何ですが、あまり役に立たないくせにちょっといじけたりする僕の文章のファンには遊び心があって寛大な人が多いのです。結婚したら素敵なパートナーになるだろうな、としみじみと思う独身者もいます。山男と山ガールが登山をきっかけに結ばれるみたいに、僕の読者同士が恋愛して結婚したりしたら嬉しいなあ。結婚式にはメッセージを送りますよ!

 最後は宣伝のようになってしまいましたが、今後はこのスナック大宮をほどほどに活用するつもりです。というか、すでに活用しています。食事会が終わった後、「田中さんは男らしくてカッコ良かった。連絡先を教えてほしい」なんていうメールをもらったりするのです。すべてに対応するわけではありませんが、気が向いた場合は喜んで仲介します。この方式ならば、「自分で相手を選ぶ」ことができますからね。

 なお、オネット会員の「その後」は僕のホームページで引き続きご覧ください。彼らと僕はもはや友だち。これから結婚してもしなくても伴走をし続ける所存です。

イラスト/つぼいひろき