しかし、実際に紹介をして男性のほうが盛り上がったとしても、女性は「私を好きになってくれるなんて嬉しい。もう一度お会いしてみます」という心情にはならないのです。言葉を尽くして丁重なお断りをする人がほとんど。はっきり言えば、「生理的に無理。別の人を紹介して」ということなのでしょう。

 「30代は難しいのよ。まだまだ恋愛をして結婚したい年頃だから。うちも最近は40代のほうが(成婚が)決まりやすいよ」

 我がオネットは女性39歳まで(男性は44歳まで)の年齢制限があります。現在39歳の僕の人脈では40代以降の女性に紹介できる男性は少ないからです。でも、先輩たちの指摘によれば、僕がお世話をしている30代のほうが男女ともにむしろ難しい年齢層なのかもしれません。

 僕自身は35歳のときに結婚をしました。ただし、バツイチです。33歳のときの初婚はいわゆる「下方婚」で、僕のことを見上げてくれるような年下女性と結婚しました。しかし、すぐに僕のポンコツぶりが露呈して離婚することになったのです。

 あの痛い思いをしなければ、大学の同級生である女性と再婚することはなかったと思います。今の妻は知力も財力も僕よりはるかに上なので、「見上げてもらう」気持ち良さを味わうことはできないからです。その代わり、パートナーの女性を尊敬できる喜びと安心を知りました。

 もしかすると、30代のうちは気が済むまで恋愛を模索していいのかもしれません。いろいろ経験して失敗し、「選ぶより選ばれるほうが幸せ」という気分になったときに初めて結婚する――。50代になってもますます美しいお姉さんたちとランチをしながら、そんな人生もありだと思っています。

イラスト/つぼいひろき