こんにちは。毎週「お見合いおじさんは見た!」のコラムをお届けしているライターの大宮です。我がオネット(大宮ネットワーク)会員のために、素敵な独身男女を探している毎日です。といっても、何かのスカウトマンみたいに街頭で見知らぬ人に声をかけたりはしません。仕事や遊びの中で知り合った人の中で「これは!」と感じた男女に、「実は僕、お見合いおじさんなんです。今度、こんな人と会ってみませんか?」とお誘いするだけのことですよ。

 広告代理店勤務の村上真澄さん(仮名、29歳)もその一人(前回記事はこちら)。オネット会員の山本啓二さん(仮名、32歳)とのお見合いを持ちかけたら快諾してくれました。できるだけアットホームな雰囲気にするために、僕がこよなく愛するアジア食堂「ぷあん」(東京・西荻窪)を予約しました。

 真澄さんはジーパンにカジュアルなブーツ姿での登場ですが、お化粧はバッチリです。いい感じの気合いが伝わってきます。ノーネクタイでジャケットを羽織って来た啓二さんもなんだかうれしそうです。

 しかし、期待した成果は得られませんでした。啓二さんと真澄さんの会話は、若手社会人にありがちな「当たり障りのないビジネストーク」に終始してしまったのです。

 最初はお互いの仕事や業界のことを質問し合うのはいいのですが、30分ぐらい経ったら少しずつ打ち解けていくのが普通ですよね。そのタイミングで僕は席を立つつもりだったのですが、ついに最後まで同席してしまいましたよ。

 あきらめの悪い僕は、帰り道で「二人でお茶でもしに行ったら」と持ちかけたのです。しかし、明朝までにプレゼン資料を作成しなければならないという真澄さんに断られてしまいました。