僕は新井さんの背中を押すことにしました。友だちではなく恋人になりたいのであれば、どこかで勇気を出して行動するしかありません。すでに4回もデートしているのならば様子見は十分すぎます。「好きです。お付き合いしてくれませんか」ぐらいの発言は唐突ではまったくありません。断られてしまったらさっぱりとあきらめて次の男性を探せばいいのです。そのときは僕も全力で応援します。1カ月以内に結論を出してくださいね。

 一方の原田さんは以前にオネット会員の山本さん(仮名、35歳)とお見合いしたときよりも明らかにキレイになっています。少し痩せて、クリーム色のフリルシャツがよく似合う女性になりました。あのお見合いの後、山本さんから僕を介して「ちょっとカジュアルすぎる」と指摘されたことを生かしているそうです。「キレイになって見返してやる!」という意気込みですね。いいぞ、原田さん!

「毎週、何かしらの婚活をしています。でも、今のところどうにもならないですね。ワーッと来られるけれど私が興味を持てない男性だったり、私が仲良くなりたいと思ってもまったく相手にしてもらえない男性だったり。こないだはサイクリング合コンで失敗をしました。サッカー話で盛り上がっている男性2人のところに積極的に混じったら邪魔者扱いされてしまいました……」

 合コンの場なのに話しかけてくれた女性を邪険に扱うなんてひどいですね。見た目は良かったかもしれないけれど、中身は未熟な男性たちなのだと思います。放っておきましょう。原田さんの苦労話をじっくり聞いてあげていた新井さんも同意見のようです。

 「原田さんはとっても可愛い。すぐにいいことがあると思います!」

 仕事ができて成長意欲がある人が好きな原田さんも、社会人として立派な雰囲気が漂う新井さんにエールを送っていました。

 「次回までにはお互いに素敵な男性と出会って、祝杯をあげましょう!」

 自分だけでなく、新井さんの幸福も心から願っていることが伝わってきます。原田さんによれば、「自分の周りの人が幸せになったほうが絶対にいい。心に余裕がある人たちは私にも優しくしてくれるから」とのこと。うーん、いいことを言うなあ。励まし合いながらみんなで幸せになりましょうよ。話も弾んで温かな雰囲気に包まれるオネット女子会。僕も楽しかったです。定期的に開催することに決めました。

イラスト/つぼいひろき