苦手だ、嫌だと思いつつ、やめられないことを書き出してみる

 以前「あなたの普通は誰かのすごい」というテーマでも述べましたが、「●●の専門家」と言われる人は、「●●」が得意だったからではなく、苦手意識を持っていたからこそ、体系化したり研究したりしている場合が多いのです。

 プレゼンのプロと呼ばれる人は、プレゼンが下手だったからこそできるまでのプロセスを丁寧に追って、体系化することができます。私もプレゼンを専門に講演や研修を行うこともありますが、もともと人前で話すのがとても苦手で、失敗することが怖かったから、失敗しないように一生懸命研究したのです。

 嫌だ嫌だ、と思いながらも、それでもうまくなりたい、と思って這いつくばった結果、それがいつしか道になりました。

 恋愛の専門家は、モテなかったという辛い経験があるから、モテを研究して今に至る人が多いのです。もともとモテる人は、研究しなくてもなんとなくモテてしまうものだと思いませんか?

 前述の女性の例でいうと、「なんでもすぐに首をつっこんでしまうのは嫌だ嫌だと思っているけれど、つい首をつっこんでしまい、すぐにモノにしてしまう」という悩みは、短時間でポイントをつかんで次に行くことができるという長所だと言えます。嫌だ嫌だ、といいつつ、続けられないということに彼女は悩んでいましたが、実は、続けられないのではなくて、続けなくても大丈夫なほど、短期間に習得できるという才能なのです。