「自分軸探し病」に効く二つの荒療治

 では、どうしたら「自分軸探し病」から抜け出すことができるのでしょうか。私は二つ方法があると思っています。一つは、こうなったら徹底的に腰をすえて、時間をかけて「きっかけ」「自分軸」を見つけてしまう方法、そしてもう一つは、「きっかけ」や「自分軸」なんて考える暇がない状況に身を置く方法です。

 前者の方法でおすすめなのは、自分の過去を「三大うれしかった」「三大悲しかった」で細かく書き出してグラフ化するものです。後者の方法でおすすめなのは、あえて、普段の自分なら絶対に行かない環境に飛び込むものです。

 順番に説明しましょう。

<自分の過去をグラフ化する方法>
生まれてきてから今までの間を
●誕生~幼稚園(保育園)まで
●小学校時代
●中学校時代
●高校時代
●大学/専門学校時代
●新卒1社目の会社時代
●2社目…

 と分け、それぞれ「三大うれしかったこと」「三大悲しかったこと」をリスト化して書き出し、感情の起伏をグラフ化してみます。その時々に言われた、親からや友人からの言葉も、しっかりと振り返り、思い出してみるのです。感情の起伏の角度の大きさやパターンで、自分の本来の性格や行動の傾向が分かってきます。この作業には少なくとも1カ月ほどかけることをおすすめします。実際取りかかると面倒くさいし辛いものですが、軸が見つかったときのスッキリ感が味わえます。私はこれで、自分の軸である「朝」というキーワードを見つけました。

※詳細の手法については、【「ひとり時間」の振り返りで、過去の自分からヒントを得よう】でも書いたので、参考にしてみてください。