2.ナゾの「よろしくお願いします」を使わない

 息を吸って吐くように、文末に「よろしくお願いします」を付けていませんか? その「よろしくお願いします」は何に「よろしく」で、相手にどうしてほしいのでしょうか。

 日本語は曖昧なので、なんとなく察してくれるのを期待する方がいますが、望む結果を相手に察してもらおうというのは、あなたのおごりです。きちんと伝えて、狙う結果を引き出すようにしましょう。

 例えば、「会議の議事録を添付しました。よろしくお願いいたします」というメールは、議事録を見ておけばいいのか、間違いがないか確認すればいいのか、議事録にある大事な要点を忘れないようにしてほしいのか、来週の会議までに目を通してほしいのかなど、意図が分かりませんので、相手は迷ってしまいます。相手に期待していることを、いつまでにお願いすればよいかを明確にしてメールをするだけで、指示待ち残業は確実に減ります。

3.「取り急ぎ」を使わない

 「よろしくお願いします」同様、「取り急ぎ」を文末に付けるクセがある人は注意しましょう。取り急ぎ大丈夫かどうかだけをまず確認して、後で改めて送る、というような状況にだけ使うべき言葉なのに、文末のシメとしてなんとなく使う人が多いのです。

 「取り急ぎ」の文末があるメールは雑な印象を与えると同時に、また改めてメールが来るから返事をしなくていいや、という気分になる言葉です。自覚がなくても、相手には「丁寧に返信する価値がない人だと見られた」と思われてしまい、嫌な気分にさせてしまうことがあるので気を付けましょう。

 ちなみに経営者の知人は「取り急ぎ」と「お願いしたく」で文章を終える人は信用しないようにしている。と言っていました。「お願いしたく」で終わる日本語はありません。「お願いしたく」の続きにある言葉が何なのか。略すことは相手への敬意を損ねているという意識でいたほうが身のためです。