質問 → 言い換えの具体案:クヨクヨさんの例

 会社の上司に対してクヨクヨさんになってしまう場合の例を挙げます。あと1時間で定時上がりができるというときに「これを今日中にやっておいて」と言われ、ドサッと仕事を振られたとき、クヨクヨさんはよく心の中で悪態をつきながら、ふてくされた顔で「分かりました」と受け入れます。そうではなく、「今日じゅうということは、よっぽど急ぎの案件なのですね。どういった状況なのでしょうか?」とまず事情を聞いてみて、相手の状況を探ってから自分の主張を伝えましょう。よく聞いた結果、今日中である必要がないのであれば、明日に作業を回すことの相手に対するメリットを提示して交渉もできるでしょうし、どうしてもやむを得ない事情だと分かれば、腹をくくって取り組むという覚悟も決まります。

質問 → 言い換えの具体案:やり過ぎさんの例

 家族に対してやり過ぎさんになってしまう方は、こんな出来事があるかもしれません。実家に住むお父さんが定年退職したのでお祝いに食事会を東京で開こうと企画しました。高級ホテルのフレンチを予約したところ、電話で「フレンチじゃなくて和食がよかった」と言われせっかくの好意を喜んでもらえなかったことにショックを受け、逆上して電話を切ってしまいました。そんなときは、一呼吸置いて、どうして和食がよかったのかの理由を質問してみると、実はバターと生クリームを病院で制限されていることが分かるかもしれません。事情が分かればお父さんが娘を傷つけるつもりで言った言葉ではなかったことにも気付くでしょう。その上で「私はせっかくお父さんのために準備したのにそれを否定されたようで悲しかった」と素直に言えることができれば、きっとお父さんだって「悪かったな」と思ってくれて、親子の仲がこじれることもありません。