結論を後に伝えることを封印しよう
「仕事ができない」と思われないためのセルフチェックでも述べましたが、プロセスを長々と話して、大事な結論を後回しにする「おまんじゅう話法」は、ビジネスの場においては封印しましょう。同じ意見だとしても、結論を最後まで言わない人と最初に言う人では、ビジネスコミュニケーションにおいては後者のほうが断然評価が高くなります。「語尾甘」のところで説明した「すぐの法則(数字で、具体的に)」も意識すれば、さらに明快になります。
謙虚さはもはや美徳でない、傲慢である
「バカだと思われたくない病」は、本来のあなた自身の実力をもあやふやにして、見えなくしてしまいます。
せっかくの抜擢に「いやいや私なんてまだまだそんな実力はないので……」と遠慮してしまいそうになったり、会議で意見を言う勇気がなくてそのままにしてしまったりしたときは、「バカだと思われたくない病」にかかっていないか振り返ってみましょう。
あなたが本当の実力を発揮すれば、会社の「困った」が解決するかもしれません。あなたがSNSなどで役立つことを世の中に発信することができたら、誰かが笑顔になるかもしれません。あなたが表舞台に出ることで、救われる人が大勢います。能力があることを隠す必要はないのです。
自分が本当にしたいことを、周囲の人がどう思うかとか、今さら何を言っているんだと思われたらどうしよう、といったような気持ちで曇らせ、行動を制限しているのは、ほかならぬ自分自身だということに気付くことができると、ぱぁーっと目の前が開けてきますよ。
そのための手段として、今回の「やってはいけない三つのこと」をぜひ心にとどめておいてくださいね。
文/池田千恵 写真/PIXTA
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