PPTの法則を意識して、夢に向かおう

 「夢はかならずかなう」という人もいれば、「夢なんて馬鹿なことを言ってないで、もっと現実を見た方がいい」と、夢を途方もない、かなわない妄想のように言う人もいます。

 このように「かなわない」「かなう」の、全く正反対の意見があふれている理由は、夢を現実にするには「何のためにその夢が必要か(Purpose)」「夢の実現にはどのようなプロセスが必要か(Process)」「その実現が、自分以外の誰かを幸せにするものか(Teamwork)を過不足なくきちんと分析し、示す必要がある、ということがあまり知られていないからなのではないかと思います。

 「あきらめなければ夢はかなう」と言って、実際に夢をどんどん実現していく人は、単に「あきらめなかった」だけではなく、無意識のうちにPPTの法則を応用しているのです。

 それが分かれば、「夢なんてどうせかなわない」とあきらめる必要はありません。雑誌やテレビでキラキラ輝いている人を「私とはしょせん次元が違うし」と、冷めた目でみる必要もありません。

 私はよく「自分で自分の人生を邪魔しないで」という話をします。可能性を狭めているのは、環境でも親でも友人でも家族でもなく、自分自身だと思うからです。もしも「自分なんてせいぜいこんなもんだ」というあきらめと、「今の自分がこんな状態なのはおかしい」という悔しさの間でせめぎあう瞬間があるなら、PPTの法則を活用して自分の夢の棚卸しをしてみましょう。

 自分の夢がPPTの法則に沿ってきちんと説明できるかを振り返ることは、自分の人生の選択肢をさらに広げる手段でもあるのです。

文/池田千恵 写真/PIXTA

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