二つのポイントをおさえておこう
ポイントはたった二つです。
1.謙遜と言い訳を区別する
2.実績は数字に語らせる
順番に説明しましょう。
謙遜と言い訳を区別しよう
自己紹介の場で残念に思うのは、「謙遜」のつもりで相手に「言い訳」をしている人が思いの外多いことです。
iPhone版大辞林で「謙遜」と「言い訳」の意味を調べてみるとこう書いてありました。
謙遜:自分の能力・価値などを低く評価すること。控えめに振る舞うこと
言い訳:自分の言動を正当化するために事情を説明すること
例えば、「私は名前を覚えるのが苦手です」という自己紹介は、「言い訳」です。
名前は、相手が一番大切にしているものです。名前を覚えられないから許してね、と最初の自己紹介で伝えてしまうということは、相手を大切にすることを最初から放棄し、ないがしろにしますよ、とわざわざ言うことと同義です。ですから、たとえ苦手だとしても、初対面の挨拶で言うべき話ではありません。
「私は人見知りです」も同様の理由で「言い訳」です。「人見知りだから、あなたに対してぶっきらぼうに接しても仕方がないの、許してね」という意味に捉えられてしまいます。
「ギャップがあると人は親近感を覚える」という話はよく聞きますよね。きちんとした印象の人がちょっとドジをするとかわいく見える、という類の話です。しかし「ギャップ」の意味を履き違えると逆に反感を買います。あなたが「苦手だ」と思っている性質が相手を尊重していないものなら、自己紹介で言うのは避けましょう。