変えられない方針を嘆くより、変えられる現状から始めよう

変えられない方針もある
変えられない方針もある

 この図にアイディアを入れ込むと、自分が動くことで事態が解決しない(コントロールできない)提案は考えるのをやめ、自分が動くことで解決する(コントロール可能な)提案に注力し、短期的なものから徐々に解決策を考えていくことができるようになります。

 また、この図の左上(コントロール可能で、かつ短期的に実現できるアイディア)を考え、数多く提案することで、提案を受け入れてもらえる可能性が格段に上がります。

 ここで誤解していただきたくないのは、表の下半分(コントロールできない提案)をすべてあきらめろ、と言っている訳ではないと言うことです。下半分は、あなたがどんどん提案を通した結果出世し、今よりももっと発言力がでたときのためにぜひ「野望」として取っておけばいいだけの話です。

 「出世なんてしたくない」「出世したら仕事が増えるだけだ」という方も多いかもしれません。それでも私は、ぜひあなたに出世して欲しいと思っています。なぜなら、出世することは、自分で決めることができる自由を得ることと同様の意味を持つからです。

 実は、会社には今回紹介した表の下半分(コントロールできない問題)だと思い込まされて思考停止している人がたくさんいます。「こんなルールそもそも必要なの?」という素朴な疑問が実は大きな改革推進の原動力にもなり得ます。

 しかし、出世したあなたが言う「そもそも必要なの?」という意見と、そうでないあなたが言う「そもそも必要なの?」は、現実問題、発言力の重みも変わってきます。自分の頭で考え、判断し、自分が納得する道を自由に進むためにも出世して欲しいのです。