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赤ちゃんの面倒を見るのは母親と決め付けていない?(2/3)

2017年4月11日

ハーバードで実感 トップダウン政策は価値観を変える手段になりうる

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 フランスも特にパリでは、日本同様、保育園の不足が課題であるという。コンスタンスは保育園やサポート体制の充実の意味をこう話す。

 「保育園は、親が仕事をするために、子どもを預ける単なる場所ではない。保育園がないと仕事ができなくて、自らの生き方や生きがいを失ったり、人生の目標を変更せざるを得ない人々が増えることにもつながる。多くの場合、そういう問題は母親である女性が引き受けることになる。何らかの形で、社会とつながっていたい、仕事をしたい、社会に貢献したいと考えている人たちを、国は失うことになる」

育児休暇中のコンスタンスの背中を押したのは夫だった

 この7人の少人数グループのメンバーは毎週会うごとに仲良くなり、ある日、メンバーの一人が夜飲みに行くことを提案した。私は、とっさにコンスタンスの赤ちゃんのことを思い、「赤ちゃんがいるので、飲み会はお昼にする?」と提案した。

 すると、コンスタンスから驚く答えが返ってきた。

 「え、なぜ? 赤ちゃんはいるけど、わが家には夫もいるじゃない?」

 赤ちゃんの面倒を見るのは母親のコンスタンスだから、と決め付けていた自分がいることに気付いた。

 彼女が授業に出ている間やミーティングに参加している間は、夫が赤ちゃんの面倒を見ている。フランスでは2002年に、子どもが生まれた後、11日連続の休暇を取る男性の産休制度が施行された。今では、ほとんどの父親がその休暇を取得している。コンスタンスは、11日という短い期間だけでも父親が子供と向き合う時間は、その後の家族の在り方や夫婦の在り方を変える重要な期間だという。

 「男性の長期の育児休暇はフランスでもまだ、なかなか受け入れられない面はある。でも、この11日連続の父親の産休制度は、もう当たり前のようにみんな活用している。たったの11日間だけど、父親が子供と向き合うことで、親子のつながりが強くなる上、子育てへの理解が深まる。共働きで子育てをすることは決して簡単なことではないので、この11日間を通して、父親が自分の子供と向き合うことは本当に貴重な経験だ」

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大倉瑶子
大倉瑶子
テレビ局で報道記者・ディレクターとして4年働く。東日本大震災の取材やフィリピンでの台風被災地のボランティアを通して、災害復旧に興味を持ち、退職を決断。フルブライト奨学生として、ハーバード・ケネディ・スクールで学んでいる。
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