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ハーバードの女性がみんな“シェリル”を目指すわけじゃない

2016年2月9日

身近なロールモデルが欲しい 社会を変えるのは“すごい人”ではなく、一人ひとりの生き方

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 ハーバード・ケネディ・スクールで公共政策を学ぶ大倉瑶子さん。学びの場で出会った人たち、教室から見える日本のカタチ──ハーバードからのリポートをお届けします。今回は、女性の社会進出について。

 宮崎謙介衆議院議員の育休取得表明に対してのネガティブな反応が、ハーバードの学生たちの間では話題に。このニュースをきっかけに、学生たちから、こんな風に質問されることが多くなった。

 「日本は、本当に女性進出を実現したいのか?」

 私の周りでは、宮崎謙介衆議院議員が育休取得を表明したことに対して、ネガティブな反応が相次いだこと自体が、本題以上に話題になっていた。

 このニュースをきっかけに、またもや日本の「女性の社会進出」問題について質問されることが多くなった。ハーバード・ケネディ・スクールの学生は、政治や政策について話すことが大好きな人ばかり。「イスラム国」、人種差別、TPP、大統領選、と話題も多岐に及ぶ。多様な価値観を知る機会なので、私もこのような会話に積極的に参加しているが、苦手な質問が一つある。

 「瑶子は、何が正しいと思う?」

 友人達から、あまりにも多角的な視点が提供されると、自分がどう思うのかさえ、いつの間にか分からなくなってしまうのだ。

仕事と家庭の両立はなぜ「女性の問題」になるのか

 宮崎議員のニュースが脚光を浴びる中、私はこう切り出した。

 「女性が仕事と家庭を両立するために、周りのサポートが必要なのは誰だって分かっている。女性の社会進出と同時に男性の家庭進出も進まないと、両立は難しい。でも、実際に社会の価値観は……」

 すると早速、アメリカ人の友人から、思いもよらぬ指摘が飛んできた。

 「なぜ、瑶子は“女性の仕事と家庭の両立”と言うの? 仕事と家庭の両立は、女性だけの問題ではなく男女共通の問題だよね?女性の問題と定義することで、男女差別が生まれているよ!」

 実はアメリカは、有給の産休・育休制度が保障されていない数少ない先進国。出産前後に12週間の無給休暇が法律で認められているだけだ。しかも、無給休暇取得に雇用期間や企業の従業員数等の条件があり、多くの人がこの休暇を十分に利用できていない。有給休暇は一部の企業や自治体によって自主的に提供されているが、これも決して義務ではない。

 制度や法律を変えることよりも、考え方を変えるのが一番難しいと私は思っていたが、リベラルな考え方はあっても、体制の整わないアメリカの現状を知り、驚いた。

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大倉瑶子
大倉瑶子
テレビ局で報道記者・ディレクターとして4年働く。東日本大震災の取材やフィリピンでの台風被災地のボランティアを通して、災害復旧に興味を持ち、退職を決断。フルブライト奨学生として、ハーバード・ケネディ・スクールで学んでいる。
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