今回はこのコントラストがかなり強くなると予想されるため、気象庁でも予め注意を呼び掛けているのです。

 まず、(1)の「南から流れ込む暖かく湿った空気」ですが、これは「モト台風21号」だった熱帯の空気です。沖縄の八重山地方や台湾に激しい雨風をもたらしたあと低気圧に変わったものの、まだ熱帯の空気が残っています。

 次に、(2)の「北から流れ込む冷たく乾いた空気」ですが、これは30日朝にかけて北日本の山に雪を降らせた「季節を進める寒気」です。

 台風と雪…この2つの素が日本近海でぶつかるようなパワーによって低気圧が発達します。

 その時々で、(1)がより強かったり、(2)がより強かったりと要素は様々ですが、年に何度か「急速に発達する低気圧」によって、非常に激しい雨が降ったり非常に強い風が吹き荒れて、災害が発生したり交通機関が乱れることがあります。

 今回も週末にかけて注意が必要です。

1、激しい雨風のピーク時は傘が、役に立たないような横殴りの激しい降りになる恐れ。

2、風向きの変化あり。初めは南風、前線が通過すると北(または西)風に変わる。
  風の通り抜ける方向が変わるので、屋内でも窓やドアの開け閉め注意。
  ビルの谷間などでは風にあおられることも。
  屋外のテントやシートはしっかり固定、もしくはいったん撤収しておく。


3、交通情報もこまめな確認を。時間に余裕を持ち、止まった場合の手段の検討も。

4、天気の回復前後で気温の変化も大。
  雨のあと急に晴れると一気に暑くなったり、北風に変わって急に寒くなることも。


5、低気圧に近い北海道は3日も荒天になる恐れ。

図3 30日5時発表の東京の週間予報
図3 30日5時発表の東京の週間予報
土曜日からは晴れる日が続く予想だが、気温の幅に注目すると、土曜日の最高気温26度は、高ければ30度で低ければ23度の幅が含まれている。さわやかな秋晴れになるか、熱中症に注意が必要な10月の真夏日になるか…最新の予報で確認を。(気象庁HPより)

 週末は晴れる所が多いですが、朝晩の気温差が大きいです。

 また、暖かい空気が残ったままだと、かなり暑くなることも考えられますので、屋外のレジャーやスポーツは最新の予報を確認して「暑さ対策」「朝晩のヒンヤリ対策」の強弱を調節してくださいね。