かゆみにすぐ効くのは「抗ヒスタミン成分」
蚊に刺されたときのかゆみを止めるには、掻かないようにして、なるべく早くかゆみ止めの薬を塗るのが一番です。
ドラックストアや薬局で販売されているかゆみ止めのほとんどは、いくつかの成分を組み合わせて配合されています。同じ銘柄でも、成分が異なるので、添付文書や外箱の成分表示をよく見て購入し、用途に応じて上手に使い分けるのがおすすめです。
その中でも、知っておきたい、「虫刺されによる“かゆみ”に効く成分」は次の3つ。
抗ヒスタミン成分(ジフェンヒドラミン塩酸塩など)
ヒスタミンをブロックして炎症やかゆみをやわらげる。刺された直後のかゆみを抑える即効性がある。かゆみをすぐに抑えたいなら、抗ヒスタミン成分配合の製品を選ぼう。
ステロイド成分(プレドニゾロンなど)
炎症の根本にはたらきかけるので、かゆみを抑える力が強い。抗ヒスタミン成分ではかゆみが鎮まらないひどい虫刺されや、ぶり返すかゆみにも適する。
清涼成分(l−メントール、dl-カンフルなど)
スーッとした刺激でかゆみを感じにくくする。ただし傷がある場合は染みるので注意!
その他、局所麻酔作用のある成分(リドカインなど)、殺菌消毒成分(イソプロピルメチルフェノール)などが配合されているものもあります。中でも、消炎・血行促進作用のある保湿成分ヘパリン類似物質は、皮膚の再生を促す作用があるので、赤くなったり黒ずんでしまった痕にも効果があります。ヘパリン類似物質は、傷痕を治療する市販薬にも配合されています。
まずはこうした市販薬が選択肢となりますが、かゆみが強くいっこうに治まらないときや、しつこくぶり返すとき、痕を残したくないときなどは皮膚科を受診しましょう。