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日経グッデイ・最新カラダのはなし

睡眠時間は、体に負担をかけずにどこまで短くできる?

2016年8月9日

ホルモンの分泌サイクルを知って眠りを最適化しよう

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この連載では、毎週火曜日に健康・医療専門サイト「日経Gooday」編集部の取材から、元気になる最新のカラダの話をお届けします。

 仕事やプライベートの時間をやりくりするために、真っ先に削ってしまうのが「睡眠」ではないだろうか。また、年齢とともに、眠りが浅くなったり、目覚めが悪くなったりする人も多いに違いない。もう眠りで悩まないための、ぐっすり睡眠術をお届けしよう。

 多忙なビジネスパーソンは毎日とにかく時間がない。仕方なく、つい削ってしまうのが睡眠時間だ。とはいえ、実際に睡眠時間を削るのはツラいし、睡眠不足が続くと健康面の心配も出てくる。

とにかく時間がないビジネスパーソン…。なるべく短い睡眠時間で効率的に体を休めるには?(©bowie15-123RF)

 適切な睡眠時間は6.5~7.5時間とされるが、はたして睡眠時間はどこまで削れるのか? 体に負担の少ない方法はあるのか? 短時間の睡眠を効率的にとるノウハウに詳しい、スリープクリニックの遠藤拓郎理事長に聞いた。

メラトニンが分泌される時間帯に眠る

 「睡眠時間を短くするには、短時間でも効率的に疲れを取れるように、睡眠を取る時間帯を最適にする必要があります。睡眠中は多くのホルモンが分泌されますが、特に成長ホルモンとメラトニンが分泌される時間帯に眠り、コルチゾールの分泌がピークに達する時刻に起床することが重要です」と遠藤理事長は話し始めた。

 成長ホルモンは眠りに入ってから3時間以内、最も深く眠っているときに分泌される。その名の通り体の発育を促すホルモンで、子どもは分泌量が多い。大人にも必要で、壊れた細胞を修復する働きがある。睡眠不足が続くと肌が荒れてくるのは、成長ホルモンの分泌が減るためだ。

 コルチゾールは別名ストレスホルモンと呼ばれ、ストレスがかかると分泌される。特に深夜3時を過ぎると分泌が増え、朝に向けて徐々に体温を上げていく。その結果、自然に目が覚めていくわけだ。

コルチゾールの分泌サイクル
深夜3時を過ぎると分泌が増え、朝に向けて徐々に体温を上げていくように作用する

 メラトニンは夜になると分泌されるホルモンで、眠気をもたらす作用がある。夜の9時頃から出始めて11時くらいに眠くなる分泌量に達し、朝の5時頃から減っていくことで目が覚める。起きた瞬間にはまだメラトニンが残っているため眠気があるが、「早朝に太陽の光を浴びるとメラトニンの分泌が止まり、すっきり目が覚めていきます」と遠藤理事長。

メラトニンの分泌サイクル
眠気をもたらす作用があるメラトニンは、夜の9時頃から出始めて11時くらいに眠くなる分泌量に達し、朝の5時頃から減っていく。体温の変化とは逆の変化をする

 また、人間の体内時計は25時間周期になっているが、早朝に太陽の光を浴びることでリセットされる。したがって、昼過ぎまで寝ている人はどんどん体内時計が遅れていき、夜になかなか寝付けない体質になってしまう。

 同じ6時間眠るのでも、昼間に眠るのと夜に眠るのでは、体を休める効果が全然違う。それは“睡眠の質”が違ってくるからだ。成長ホルモンは就寝時間に関係なく分泌されるが、コルチゾールは明け方、メラトニンは深夜に分泌が増える。「深い眠りになるホルモンの分泌時間から考えると、0時から6時に眠るのがベストです」と遠藤理事長は指摘する。

 1980年代に米国で行われた約110万人を対象にした大規模な疫学調査から、「最も体にいい睡眠時間」が分かっている。6年後の死亡率を見ると、いちばん低いのは「6.5~7.5時間」眠っていた人たちだった(Arch Gen Psychiatry. 2002 Feb;59(2):131-6)。つまり、0時から6時をカバーする形で6時間半から7時間半眠れば理想的ということになる。

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