日本酒は圧倒的にアミノ酸が豊富!

 「日本酒にはグルタミン酸、アラニン、ロイシン、アルギニンといった、多くのアミノ酸がバランス良く含まれています。白ワインと比較すると約10倍と、多種ある酒類の中でも断トツです。アミノ酸はコラーゲンをはじめとした肌を構成するタンパク質の原料です。また肌の角質層に含まれる天然保湿因子(NMF)の主成分もアミノ酸です。アミノ酸は“美肌の素”とも言える、お肌には欠かせない物質です。日本酒を肌につけることで、お肌がしっとりするのはこのためです」(若月さん)。

日本酒、ワイン、ビールなどのアミノ酸の含有量比較
日本酒、ワイン、ビールなどのアミノ酸の含有量比較
日本酒は、他のお酒と比較してアミノ酸の含有量が多い。グラフのデータは福光屋が分析したもの(日本酒は福光屋の商品、他のお酒は市販されている商品。商品によって異なる可能性がある)

 日本酒に含まれるアミノ酸は実に20種類以上に上る。保湿という観点から見ると、最も重要なのは「セリン」。セリンは肌に元々備わっている保湿成分「天然保湿因子(NMF)」の主成分で、これが潤いの元となる。

日本酒に含まれる主なアミノ酸
日本酒に含まれる主なアミノ酸
日本酒は20種類以上のアミノ酸を豊富に含んでいる。調査対象の日本酒は福光屋製の純米酒(石川県工業試験場調べ)

 日本酒にはこのセリンの他、グリシン、アラニン、スレオニン、アスパラギン酸といった、天然保湿因子を構成するアミノ酸が含まれている。やはり日本酒の美肌効果は本当だったのだ! これからは宴会の席で日本酒を飲むのはもちろん、余ったら手や顔につけてみよう!

 なお、飲料用の純米酒を塗れば確かに潤うが、敏感肌の人やアルコールに弱い人には刺激が強過ぎる。若月さんは「事前に腕の内側などにつけて、問題がないことを確認していただくのがおすすめです」と話す。肌に合わない場合は、アルコールを完全に飛ばしてから塗るといい。ただし保存料が入っていないので、冷蔵庫で保管し、1週間以内に使い切るようにしたい。