正解は、
(1)コンサートや遊園地など、とにかくはしゃいでストレスを発散させる です。

イライラしているのは、誰かが悪いわけでも、自分に我慢が足りないからでもなく、疲れがピークになっているからなのかもしれない、と振り返ってみてください。(©Akaradet Chomyong-123RF)
イライラしているのは、誰かが悪いわけでも、自分に我慢が足りないからでもなく、疲れがピークになっているからなのかもしれない、と振り返ってみてください。(©Akaradet Chomyong-123RF)

 疲労やストレスなどによって消耗するとイライラするのは、人間に共通する本能的なプログラムです。弱っているときは敵に付け込まれやすいので、イライラすることで人は自分の命を守ろうとします。

 イライラはエネルギーを放出しようとする感情ですから、ため込むとつらい。そのため、常に「当たる」ターゲットを探します。自分の仕事を増やす原因となる職場の人やパートナー、あるいは怒りを向けても反撃しない子どもや高齢者などに向くことが多いのが特徴です。

 イライラしているときは、それは自分に我慢が足りないからでも、誰かが悪いわけでもなく、疲れがピークになっているからかもしれない、と振り返ってみてください。わけもなくイライラ感が続いているなら、「感情がSOS信号を出しているんだな」と気づきましょう。それがわかれば、本当の意味で「ペースダウンしよう」と思えるはずです。

 「忙しさや、心配ごとが続いて、少し精神的に参ってしまって、その疲労がイライラとなり、周囲との人間関係に不協和音を起こしている。そのストレスが疲労をさらに加速させている」。このような状況なのに、「がんばる自分」をやめられない人は、そんな自分自身にもイライラを募らせ、自己嫌悪を強めていきます。

 ですから、蓄積疲労によるイライラには、コンサートや遊園地で発散するといった“はしゃぎ系”は厳禁。たとえそのとき楽しくても、疲れが上乗せされ、翌日には確実にイライラが増してしまうからです

 もし、イライラ感情を向けやすい人がいるなら、なるべくその人とは距離を置きます。他の用事を作るなどして、イライラする相手とはできるだけ顔を合わせずにすむように、対処してみましょう。

 じわじわと蓄積してきた疲労ですから、すぐには回復できないかもしれません。しかし、疲れてしまったことを認めて自分をいたわることができれば、目の前の人にいつもより優しくなれるかもしれません。人間には、そういう単純なところもあるのです。

 さらに詳しい解説はこちら。

◆自分のこころのトリセツ
自分のこころのトリセツ「わけもなくイライラする」こんなときどうする?

日経Gooday「“疲れてイライラするとき”の間違った対処法は?」を転載

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