本サイトでも人気だった連載「深澤真紀の女オンチ人生」を発展させ、女オンチに「男オンチ、社会オンチ」までをテーマにした書籍が、来年、刊行されることになりました。対談相手として加わったのは、若手の社会学者、古市憲寿さん。「女オンチ、男オンチ、恋愛オンチ、社会オンチ」について、語り合いました。

深澤:自分でもどうしてこんな本を出すのかよくわからないなか、古市くんに対談にお越しいただきました。いつもは古市って呼び捨てにしてるんですけどね(笑)。

古市:一応、対談では気を遣うわけですね。存分に気を遣って下さい。

深澤:お約束はできかねますが。さて、今回「女オンチ」の連載を文庫オリジナルでまとめることになって、誰と対談しようと考えたんです。最初は女オンチの女性としようと思ったんだけど、みんな私よりはましだし、それに女同士だとどうしてもほめ合っちゃうでしょう。

古市:そういう対談はよく見ますよね。

深澤:女オンチとしてほめ合っても仕方ないし、どうしようかなと思ったときに、「はっ、素晴らしい人がいる。私は女オンチのナンバー1だけど、男オンチのナンバー1は古市くんだ!」と思い出して。

古市:全然ほめてない!

深澤:ほめてないよ、もちろん(笑)。女オンチと男オンチが対談するのになんでほめなきゃいけないの? この対談ではお互いにほめ合いません!

古市:ほめ合わないんだ(笑)。考えたら、世の中の対談の9割ってほめ合いですね。

深澤:今回の対談は残りの1割です。そもそも古市くんって、私のことめちゃめちゃバカにしてるじゃない(笑)。

古市:バカにしてないよー。

深澤:いいの、いいの。この対談では、いつものようにバカにしてもらったほうがいいの。それで、古市くんに私の女オンチをバカにしてもらいつつ、でも私もあなたの男オンチをバカにしたい!

古市:そういう対談なんですね(笑)。