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 ホウレン草やニンジンに含まれる色素成分のカロテノイドを多く摂取している人は、目の病気である加齢黄斑変性(AMD)を発症しにくいようだ。米国の研究で示唆された。

 AMDは、網膜の中心にある黄斑が加齢とともにダメージを受けて、視力が落ちる病気。

 研究では50歳以上の男女10万人超を対象に20年以上にわたり食事調査。調査期間中に中期から進行期のAMDを発症した人は2.4%だった。

 その結果、カロテノイドの一種であるルテインとゼアキサンチンの摂取量が最も多かった群は、最も少なかった群に比べ、進行期AMDの発症リスクが41%低かった。βクリプトキサンチンやαカロテン、βカロテンの摂取では18~31%のリスク低下に、ルテインとゼアキサンチンは主にホウレン草、βクリプトキサンチンはオレンジ、カロテンはニンジンから摂取されていた。

(JAMA Ophthalmol.; 電子版Oct.8,2015)

日経ヘルス2016年1月号掲載記事を転載
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