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 果物や野菜を1日に5皿以上食べている人は年を取ってからも心臓の血管が健康であることが、米国の研究で確認された。

 2506人(平均25・3歳)の男女を対象に、食事調査から果物と野菜の摂取量で3群に分けた。女性では1日のエネルギー摂取量2000kcal当たりの果物と野菜の摂取量は最も多く食べた群で約8.9ービング(SV)、中間の群は5.4SV、最も少ない群は3.3SVだった。野菜は小鉢1皿分が1SV、果物は約100gが1SVで、ミカンなら1個、リンゴなら半分の量。

 20年後、コンピュータ断層撮影装置(CT)検査で、心臓の動脈硬化の指標である冠動脈の石灰化を調べた。統計的に調整した結果、若いときに果物と野菜を最も多く食べた群は最も少なかった群に比べ、動脈硬化が起こった割合は26%低く、中間の群では22%低かった。20年後の果物や野菜の摂取量で調整しても結果はほぼ同じ。なお女性では最も多く食べた群は最も少なかった群に比べて45%も低くなった。

(Circulation; 電子版Oct.26, 2015)

日経ヘルス2016年1月号掲載記事を転載
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