ローカーボでもスイーツはおいしく食べられる

 会社にも復職でき、「人間の体と心は食べたもので作られると身をもって知った」という藤本さん。不調やダイエットに悩む女性たちに、正しく糖質をコントロールする食べ方を知ってほしいと考え、退職。ローカーボ料理研究家へと転身した。

 「当初は派遣社員をしながら、自宅で料理教室を開きました。不安もあったけど、これをやりたいという気持ちが強かった」

 手探りで始めた料理教室が軌道に乗ると、セミナーや商品開発など仕事の幅も広がった。今年5月には、「第1回ダイエットグルメフェス」を実行委員長として開催。来場者は2万人を超え、来年の開催も決定した。

 「糖質をカットできても、味が落ちてしまっては、ローカーボ食を広めることは難しい。ローカーボでもおいしく、スイーツも食べられる。そんな点をフェスでアピールしたかった」

 現在は、生徒やお客さんの声がやりがいだ。「ローカーボで変われた、自信がついた、という言葉をもらうのが一番うれしい。そんな話をするときは皆、キラキラと輝いているんです」。

高野豆腐のフレンチトースト

「パンの代わりに、低糖質、高たんぱくな高野豆腐を使ったフレンチトースト。低糖質食を実践中でもスイーツを我慢する必要はありません」
「パンの代わりに、低糖質、高たんぱくな高野豆腐を使ったフレンチトースト。低糖質食を実践中でもスイーツを我慢する必要はありません」

材料(2人分)
高野豆腐……2枚

【A】
 卵……1個
 ココナツミルク(牛乳でもよい)……100ml
 甘味料(ラカントS使用)……小さじ2

バター……大さじ1

作り方
1. 高野豆腐は水で戻し、よく水気を切って半分の厚さに切る。
2. Aを合わせ、1を浸す。フライパンにバターを溶かし、両面焼き色がつくまで焼く。生クリームを添えても。

日経ヘルス 2018年12月号掲載記事を転載
この記事は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります

取材・文/長島恭子 写真/川田雅宏