日経ヘルスより、「体・食・美」にまつわる最新情報をお届けします。今回は、働く女性にお薦めな最新美容アイテムをご紹介しましょう。

保湿力やバリア機能を改善

 「ヒルドイド」で知られる医療用保湿剤の成分、ヘパリン類似物質を配合した市販薬とコスメが、18年秋に相次いで登場した。背景には、化粧品代わりに求める女性が増え、健康保険財政を圧迫するまでになったという事情がある。ヘパリン類似物質は、乾燥性の肌荒れ治療に50年以上使われてきた医療用成分。保湿、抗炎症、血行促進の作用があり、保湿力やバリア機能を改善することから、ネットで美肌になるという情報が拡散。3年ほど前から美容目的で皮膚科を受診し、ヒルドイドを処方してもらうケースが急増した。発売元のマルホや健康保険組合連合会などが注意喚起をし、注目を集めた。

 ここで紹介する商品は、今秋発売のもの。市販薬は医療用と同量配合。処方箋なしで購入でき、価格も医療機関で保険適用された場合とほぼ同額だ。使用感を重視する人には、コスメもある。

下段左:「デコルケア オノフェHPクリーム」(MDVコンシューマー・ヘルスケア)

 【第2類医薬品】肌バリア機能の低下した乾燥肌を滑らかにする。ヘパリン類似物質だけの処方で、医療用と同量配合。50g、1200円(税別)。ドラッグストアで販売。

下段右:「ヒルメナイド油性クリーム」(マツモトキヨシ)

 【第2類医薬品】ヘパリン類似物質を医療用(0.3%)と同量配合の油性クリーム。肌温で溶けて浸透しやすい。無香料、無着色。50g、1185円(税別)。全国のマツモトキヨシで販売。

上段左:「ヒルセリンローション」(コジット)

 ヘパリン類似物質とグリチルリチン酸2Kの2つの有効成分のほか、ヒアルロン酸Na、リピジュア、スクワランも配合した乳液タイプのローション。医薬部外品。100ml、1480円(税別)。

上段右:「NALC薬用ヘパリンミルクローション」(NALC)

 保湿乳液。顔と体両方に使える。グリチルリチン酸2Kのほか、ヒアルロン酸、リピジュア、スクワランを配合。無香料、無着色、無鉱物油。医薬部外品。200ml、2667円(税別)。

iPhoneのカメラでスキンケアを選ぶ

 iPhoneのカメラを活用し、肌の状態に合ったケアができる美顔器が登場した。ほおの皮膚画像からキメ・シミ・角栓・毛穴・美白・水分について解析。これを基に、イオン導入、EMSによるたるみケア、LED照射などを組み合わせた60種類のメニューから最適なものを自動で選択する。

「フォトプラス Smart」(ヤーマン)

 肌の状態を測定する「スマートレンズ」(写真左)と、美顔器(同右)のセット。ケアの前後での状態を比較することも可能だ。レンズ40g、美顔器:幅4.4×高さ19×奥行5.7cm、220g、10万円(税別)。

日経ヘルス 2018年12月号掲載記事を転載
この記事は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります

取材・文/日経ヘルス編集部 写真/渋谷和江