日経ヘルスより、「体・食・美」にまつわる最新情報をお届けします。今回は、趣味で始めたボクシングを極めプロテストに合格した、世界初の女医ボクサーをご紹介します。

婦人科医、プロボクサー
高橋 怜奈(たかはし れな)さん

1984年生まれ、東京都出身。東邦大学医療センター大橋病院婦人科勤務。ワタナベボクシングジム所属。2015年1月から趣味で始めたボクシングを極め、16年6月にボクシングのプロテストに合格。世界初の女医ボクサーとして、17年12月にデビュー戦を飾る。女医+(じょいぷらす)所属。


観客からの声援が苦しいときの励み

 「当直や学会のない日は、毎日トレーニング。遊ぶ時間はないけれど、医師としての仕事や勉強だけに明け暮れたときより、人としての幅や自分の世界が広がった気がします」。

 世界王者だった内山高志さんの試合に感動し、2015年にボクシングを始めた髙橋怜奈さん。練習を開始してわずか1年後、プロテストに合格。世界初の女医ボクサーとなった。

試合には職場の人も応援に駆けつける。「とてもプレッシャーを感じますが、苦しいときの声援が最後の一押しのパワーに。一勝してみんなと勝利の喜びを分かち合いたい」
試合には職場の人も応援に駆けつける。「とてもプレッシャーを感じますが、苦しいときの声援が最後の一押しのパワーに。一勝してみんなと勝利の喜びを分かち合いたい」

 「試合で戦うのは正直、痛いし怖い。でも恐怖心を1つ越えるたびに弱さやコンプレックス、不安を克服し、成長した気持ちになります。最近では、がん患者さんから“先生がリングで戦っていることを知り、自分も頑張ろうと思った”“もう一度、趣味や旅行を楽しむ気持ちになった”と、言葉をいただくように。今はその言葉が、試合への原動力になっています」