前回記事・「体にヒモを巻くだけ 姿勢改善になる『ヒモトレ』とは」では、カラダにヒモを巻くだけで凝りが取れ、普段の動きがなめらかになる「ヒモトレ」についてご紹介しました。今回は寝る前にゆる~い気持ちでできる5つのトレーニングをお伝えします。

 手や足にヒモをかけて体を動かす「ヒモエクササイズ」。同じ動作をヒモなしで行うのと比べると、びっくりするくらい体を楽に動かせる。

 「体を動かすときは、誰でも偏ったクセがあります」とバランストレーナーの小関勲さん。そのクセを使って体を動かしていると、例えば「腕を上げるときの負担が肩に集中する」「体を横に曲げるとき腰に負担が集中してわきの下は伸びにくい」といったアンバランスが生じる。

 ところが、手や足にヒモをかけて体を動かすと「そのテンション感がガイド的に働き、体が連動して動き始めるのです」(小関さん)。偏ったクセが外れ、全身の筋肉や関節が満遍なく動くから、ヒモなしでは味わえなかった気持ちよさが湧いてくる。結果として、凝りや疲れが芯から取れるのだ。寝る前に行うと心もリラックスし、深く眠れる。

 コツは、ヒモに寄りかかるような感覚で、腕や足をヒモに任せて動くこと。回数はあくまで目安。がんばらず、自分が気持ちいいと思うだけやってみよう。

Start・手にヒモをかける

ヒモのかけ方は2種類

ヒモのかけ方は「平行掛け」と「クロス掛け」の2通り。ヒモのかけ方によって連動する向きが変わり、同じ体操でも違う印象に。両方試してみよう。

輪のままで「平行掛け」で手首回し
輪にしたヒモにそのまま両手首を通す「平行がけ」。手首を回すと左右の手が同じ方向に連動して回る。

1回ひねる「クロス掛け」で手首回し
ヒモをクロスさせ、8の字にしてかけると、両手が逆向きに連動して回る。

トレーニング1【これだけで肩こり解消】腕の前後運動

ヒモなしで行うよりも肩甲骨が連動して動くため、上半身全体の凝りがほぐれやすい。

手首にヒモをかけ、ひじを前後に曲げ伸ばす。ヒモのテンションに腕を任せよう。

● 10~20回

トレーニング2【体側が伸びる感覚が爽快!】左右曲げ

ヒモなしで行うと腰だけが折れやすい動作だが、ヒモをかけると、体の側面が満遍なく伸びて気持ちいい。

(1) 両手をゆっくり頭上に持ち上げる。

(2)~(3) 左右にゆったりと倒す。急がずに、無理のない範囲で。

● 10回