前回「朝と夜に1分でできる基本のリンパ・ストレッチ」では、東京ボディセラピストサロンの山田光敏院長に寝たままで簡単にできるリンパ・ストレッチ法をお聞きしました。今回は、座り仕事が続いて下半身にリンパが停滞してしまう前に、座った状態でも鎖骨・腹部・そけい部・ひざ裏4カ所のリンパ節をうごかすことができるストレッチ法をご紹介します。

 デスクワークのときの座り姿勢は、常にそけい部とひざ裏を圧迫する姿勢。だから、こまめに立ち、歩いたり、ときには浅めに腰かけて圧迫を取ったりする工夫も大切だ。「むくみが悪化する前に早め早めにストレッチを。午後3時ぐらいが最もお薦めの時間帯」と山田院長。

 紹介する4種類のストレッチで、4カ所それぞれのリンパ節の巡りを改善しよう。肩まわりがぽかぽか温かくなり、全身が軽くなって、むくみはもちろん、冷えや便秘なども解消できる。

1. 肩こり、不眠、頭痛に・鎖骨リンパ流しストレッチ

イスに浅く座り、片側のひじは耳の高さ、反対側のひじは肩の高さを目指し、交互にゆっくり振って鎖骨をダイナミックに動かす。「ひじは胴体に沿って真上に上げるのがコツ。わきを開くと鎖骨のリンパ節に効かせられないので気をつけて」(山田院長)。

(1) 浅く座って小さく前にならえ
イスに浅く座り、わきを締めてひじを胴体につけ、「小さく前にならえ」をする。

(2) 片ひじを耳の横の高さに上げる
片方のひじを真っすぐ上げ、耳の横の高さを目指して持ってくる。反対側のひじは肩の高さを目指して上げる。

(3) ゆっくりと交互に繰り返す
次に反対側も同様に行う。このとき鎖骨がよく動く。ひじは無理のない範囲で動かす。

わきを開くのは×
わきを開くのは×
わきを開いてしまうと、鎖骨が動かず、鎖骨の静脈角に効かせることができない