前回記事「ぽっこり下腹や頑固な便秘の原因『下がり腸』チェック」では、ぽっこり出た下腹部や、ガンコな便秘の原因は下がり腸にあることを“美腸ナース”の小野 咲さんに教えてもらいました。今回は引き続き、下がった腸を引き上げるストレッチを紹介します。すぐに出したいときにできる押しもみも伝授!

 「腸を本来あるべき位置に引き上げるには、お腹周辺の筋肉をゆるめ、縦方向にスペースを確保することが必要」と小野さん。

 なかでも重要なのは、背骨や骨盤から太ももの骨をつなぎ、姿勢を支えるインナーマッスルの「腸腰筋」や、呼吸に関わる「横隔膜」だという。

 「“下がり腸”の人は、呼吸が浅く、胸まわりが固まって首や肩もガチガチになっていることが多い。長時間のデスクワークや運動不足で、腸腰筋が硬く収縮していると、腸の位置をキープする力も低下してしまう」と小野さんはいう。

 小野さんが薦める2つの「腸上げストレッチ」では、脚の上げ下げに使う腸腰筋をゆるめることからスタート。

 続くねじりの動作では、「体をねじることで、腸のスペースを広げる」と小野さん。いずれも深い呼吸を心がけて、しっかり横隔膜を上下させながら行うことがポイントだ。

 「朝コップ1杯の常温の水を飲んでからストレッチで腸を引き上げ、その後朝食をとるといい」(小野さん)。

狙いは腸を上げるお腹まわりの筋肉

「腸腰筋」と「横隔膜」で腸のポジションが引き上がる
 腸の上側にある横隔膜の動きを取り戻すと、胸まわりの筋肉がゆるむ。また、腸腰筋がゆるむと腸の位置をキープしやすくなるという。