移動中に寝て、翌日朝から現地で遊ぶ! そんな効率のいい旅を可能にしてくれるのが夜行バス。でも、首や肩が凝るし、狭いシートでは安眠できないという人も多いのでは? そんなバス旅の常識を覆すような“豪華”夜行バスがあるといいます。一体どれほど豪華なのか。学生時代から国内外の夜行バスに何度も乗ってきたアラサー編集Oがこの目で確かめてきました。

前編:豪華すぎる夜行バス 「マイ・フローラ」に乗ってみた
後編:豪華夜行バス「マイ・フローラ」後編、過ごし方5つの検証

会社帰りに夜行バスで徳島へ

 平日の夜9時半。仕事帰りの服装・荷物のまま、新宿駅南口の高速バスターミナル「バスタ新宿」へやってきました。目的はウワサの夜行バス「マイ・フローラ」に乗ること。私は割とどこでも寝れる体質ですが、夜行バスは起きたときに首と肩ががちがちになるんですよね。そんなわけで、30代になってからはそれほど乗らなくなっていました。

2016年4月にオープンしたばかりのバスタ新宿。平日夜もスーツケースやバックパックを抱えた人たちでにぎわっています
2016年4月にオープンしたばかりのバスタ新宿。平日夜もスーツケースやバックパックを抱えた人たちでにぎわっています
●海部観光:マイ・フローラ/2列個別タイプシート

●東京-徳島:片道1万3100円~(乗車日によって異なる)

 【夜10時】
 停留所にすべり込んできたこちらの車体がマイ・フローラ。外観は一見普通の大型バスと変わりませんが……。本当に豪華なの? まだ半信半疑の私。

ピンクのロゴが女性らしいマイ・フローラ。平日にも関わらず、この日は満席でした。※女性専用車ではありません
ピンクのロゴが女性らしいマイ・フローラ。平日にも関わらず、この日は満席でした。※女性専用車ではありません

 今回は、行きも帰りもマイ・フローラで移動の旅。まずは仕事で疲れた体が夜行バスで休まるのか、車内で安眠できるのか、厳しくチェックさせていただきます!

 って、……あれ?

あっという間に徳島に到着!
あっという間に徳島に到着!

 【朝6時】
 はい。快適でした。快適すぎて、ぐっすり眠ってしまいました。

 備え付けの毛布がふわっふわでした。

 首も肩も痛くない。夜行バスに乗っていたとは思えない、すっきりした目覚めです。

到着後も手厚いもてなしが待っていた

 厳しくチェックするどころか、気持ち良すぎて気が付いたら徳島……。これではレポートにならないと編集長にダメ出しされそうです。ひとまず、徳島駅前営業所に併設されている待合施設「バスオアシス」へ寄ってみることにしました。

「バスオアシス」の入り口。かわいらしい佇まいにほっとします。裏手にシャワー室がついているので、寝起きの体を目覚めさせるべく、熱めのシャワーを浴びてきます。シャンプー、タオル、ドライヤーなど一式貸し出してくれるので手ぶらでOK
「バスオアシス」の入り口。かわいらしい佇まいにほっとします。裏手にシャワー室がついているので、寝起きの体を目覚めさせるべく、熱めのシャワーを浴びてきます。シャンプー、タオル、ドライヤーなど一式貸し出してくれるので手ぶらでOK
1階の待合スペースに入ると、右手に階段を発見。2階には窓向けに設置されたマッサージチェアが。早朝の光を浴びながら、全身マッサージコースをしばし堪能しました。ほぐれる~
1階の待合スペースに入ると、右手に階段を発見。2階には窓向けに設置されたマッサージチェアが。早朝の光を浴びながら、全身マッサージコースをしばし堪能しました。ほぐれる~
1階の待合スペースに入ると、右手に階段を発見。2階には窓向けに設置されたマッサージチェアが。早朝の光を浴びながら、全身マッサージコースをしばし堪能しました。ほぐれる~

 マイ・フローラが到着するのは、JR徳島駅前の停留所。駅前からバスに乗れば、徳島の観光スポットで人気の渦潮を見に行くことができます。徳島駅から約1時間。「鳴門観光港」で下車して観潮船のりばに到着です。

 と、いうことで。

 行ってきました! これがダイナミックな渦潮!

観潮船に乗って渦潮のすぐ近くまで接近。シーズン的に渦潮は大きい方ではなかったのですが、それでも圧巻の眺めです
観潮船に乗って渦潮のすぐ近くまで接近。シーズン的に渦潮は大きい方ではなかったのですが、それでも圧巻の眺めです

 観潮船では、同世代の女性が一人物憂げに渦潮を眺めていました。しぶきを上げながら渦巻くエメラルド色の水面はとてもきれいで、ひたすら無心になれます。日常から離れて、頭の中をからっぽにするには最適の場所かもしれません。

鳴門公園のお茶園展望台からは、鳴門海峡がよく見えます。仕事の電話を1本済ませて、ぼーっと過ごしました
鳴門公園のお茶園展望台からは、鳴門海峡がよく見えます。仕事の電話を1本済ませて、ぼーっと過ごしました

 今回は、その日の夜の便で東京に戻りました。もちろん、マイ・フローラの車内では爆睡。

 なぜこんなに私が熟睡できたのか。

 車内の秘密に迫ります。