SNSでの自己開示のしすぎに注意

 いつも話を聞いてくれる存在として、SNSのつながりも挙げられるでしょう。でも、気を付けたいのは、SNSでつぶやいた情報は意外と「大きく伝わる」ことが多いということ。

 あなた自身は、ある人の人格を全体的に把握した上で「でも、この人のここが、ちょっと嫌だと思った」とつぶやいたとします。しかし、そのつぶやきを見た人はその一部だけしか見ないために「なんてひどい人だ!」と極端に解釈しがちです。さらには、自分が「分からないだろう」と思っていても、その本人やあなたの上司、同僚などにいつのまにか伝わってしまいトラブルになった、という事例は私が知る限り、実にたくさんあるのです。

 スマホサイズの空間に、本心をちょっとつぶやいてみただけ、そんな感覚でいても、ネットの世界はあなたが思うより広大で、予想外。大切なことをあまり自己開示しないほうがよいのですが、エネルギーが少なくなってくるほど「誰かに助けてほしい」という気持ちが強くなり、「この気持ちを表現したい」という欲求が高まるものです。

 そんなときは、ただあなたの気持ちを「書く」だけでも表現欲求はある程度満たされます。思いの丈を書き綴ったけれど、最後の「公開」ボタンは押さない、というのも、大人の気持ちのコントロール法なのです。

自己嫌悪感が強まったら、離れる

 羨ましい、という気持ちが高まるとき、「客観的に見たら何の文句もない人なのに、一緒にいるとすごく自分がダメな気がしてくる」ということもありますね。

 あなたにはないものを相手は全部持っているように思えて、その人と一緒にいると自分が損をしているように思える。特に、疲れが第2段階レベルにまで進んでいると、「自分に負の感情を抱かせる」その人のことがだんだん嫌いになってきます。

 そんなときは、離れることが得策です。

ちょっと離れてみましょう (C) PIXTA
ちょっと離れてみましょう (C) PIXTA

 こんなときに、頑張り屋の人は「克服しなければ」と相手を無理に好きになろうとしたり、相手と会話して仲良くなろうとしたりします。しかし、疲れているのにそんなふうに頑張るのは、一度に何十個ものアプリを立ち上げてスマホを動かそうとしているのに等しいこと。あっという間に電池の残量が尽きて、余計にパフォーマンスが下がってしまいます。相手と距離を置く自分を許しましょう。

文/柳本操 写真/PIXTA