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疲れたあなたに効く「エネルギーと記憶のケア」の方法(2/3)

2018年3月22日

厄介な「嫌な記憶」を上手に忘れる方法があった!

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疲れているときほど「嫌な記憶」に振り回されやすい

 なぜ、「嫌な記憶」が私たちのエネルギーを奪うのでしょう。

 嫌な記憶は、「何度も思い出して、決して忘れるな」というメッセージをあなたに伝えてきます。

 このメカニズムも、「原始人モード」で捉えると、分かりやすいのです。例えば、あなたがある時熊に襲われそうになる経験をしたとします。すると、二度と熊に襲われないように、細心の注意を払う必要があります。特に危険な夜間に眠らないようにすることが大切。だから、夜になると「眠らない」プログラムが発動し、不眠に悩まされることがあります。

 また、常に熊のことを忘れないように、何かに集中しているとき以外は、BGMのように熊のことが思い出され、「気になる」状態が続きます。

 さらに、物事の「最悪」を考え続ける、という機能も発動します。最悪のケースをシミュレーションし、少しでも危険があればその行動を取らない、という用心深さが必要。この用心深さがない原始人は「大丈夫だろう」とのんきに水を飲みに行き、熊に襲われたかもしれません。

 このように、嫌な記憶を繰り返し思い出してしまうのは「大切な情報だから覚えておけ」という本能的な仕組みが背景にあります。その記憶の当事者が目の前に現れるだけで、記憶がよみがえる。その人がもういなかったり、今の生活には直接影響がなかったりする場合でも、記憶は何度もよみがえってはあなたを消耗させます。

 苦しいことを思い出すと、胃がきりきり痛くなったり心臓がバクバクする、という経験のある人は多いでしょう。それが苦しいので、忘れたふりをする――つまり、記憶に蓋をするのですが、これは泣き叫ぶ小さい子どもの口を、力ずくでふさぐようなものです。その場はそれでやり過ごせても、ふさぐほうも大変ですし、ふさがれたほうは、手を離したらもっと大きな声で泣き出します。ふさぐのもふさがれるのも、あなた自身。こうして、「嫌な記憶」は全く私たちが気付かないうちにエネルギーを奪っているのです。

まず最優先したいのは、エネルギーのケア

 このようなとき、最も優先したいのは、消耗したエネルギーをケアすることです。

 エネルギーをケアするとは、なるべく消耗しないような生活をする、ということ。休日に何もせずにだらだら過ごし、しっかり眠ることが最も効果的な「エネルギーケア」であることは、これまでに何度もお話ししたとおりです。

 エネルギーケアが有効な理由は二つあります。一つ目は、「エネルギーをケアするだけで思い出しにくくなる」から。

 嫌な記憶を思い出すのは、相手と会った、連絡があった、写真を見たなど「相手に関する情報に接したとき」だけではありません。自分が弱ったときにもそうなります。これは、「体調が悪かったり、疲れているときは危険に対して戦闘力が弱っている状態だから気を付けろ」という本能からのメッセージです。エネルギーを回復すると、思い出しにくくなります。

 もう一つは「エネルギーをケアすれば記憶の連鎖を抑えやすくなる」からです。

 元気なときであれば、記憶を抑え込み、気持ちを切り替えることができる。しかし、疲れたり、エネルギーが落ちると記憶の連鎖を止められなくなり、嫌な記憶が糸を手繰り寄せるようにどんどん出てきてしまいます。

 あなたの中に、「記憶を保存する冷蔵庫」がある、とイメージしてみてください。冷蔵庫の中身は、記憶です。生々しい記憶は熱くて、すぐには冷蔵庫に入れられません。一方、あら熱が取れた記憶は入れられますが、まだ中心部は熱いので、その分、冷蔵庫はエネルギーを使います。本当にクールダウンしている記憶は、冷蔵庫にあまり負担をかけずに保存できます。冷蔵庫のエネルギーとは、体力のこと。まだ熱い記憶や、「忘れる対処」だけで表面だけ冷ました記憶が多いと、その分、体力が奪われていきます。

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Profile
下園壮太
下園 壮太(しもぞの・そうた)
心理カウンセラー。MR(メンタルレスキュー)協会理事長、同シニアインストラクター。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊。陸上自衛隊初の心理教官として、衛生隊員やレンジャー隊員などに、メンタルケア、惨事ストレスコントロールの指導、教育を行う。2015年に退官し、現在は講演や研修、著作活動を通して独自のカウンセリング技術の普及に努める。近著に「寛容力のコツ」(三笠書房)、「自衛隊メンタル教官が教える 人間関係の疲れをとる技術」(朝日新書)。
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