「会議」が変われば、「仕事」が変わる。「仕事」が変われば、「会社」が変わる。「会社」が変われば、「人生」が変わる。そんな、極めつきの「ムダゼロ会議」術をお届けする。今回は、30代中堅どころに求められる局面での「反対意見」の伝え方。「異議あり」は怖い? いやいや、もっと賢い「反対」の方法があります。

30代は会議で反対すべき 角が立たない方法は「白悪魔」になることである (C)イラスト/和田ラヂヲ
30代は会議で反対すべき 角が立たない方法は「白悪魔」になることである (C)イラスト/和田ラヂヲ

 30代のビジネスパーソンは、社会人になって10年前後。役職で言うと、課長から課長補佐くらいだろうか。気力や体力が充実し、仕事を覚え、上から期待され、ぼちぼち後輩や部下も増えてきた頃だ。

 同時に、プレーヤーとして最も期待されるので、プレイングマネジャーとして現場を元気に支え、忙しい日々を送っているに違いない。ビジネスの現場を支えるという意味では、30代は最も現場に精通している。

 40代、50代のように、会社に居座っているわけではない。

 20代のように、右も左も分からないわけでもない。

 頭も柔軟なので、世間や市場のトレンドをキャッチする感度(センサー)も敏感だ。そう、30代は「会社」と「市場」「現場」「顧客」のちょうど真ん中に位置している。

 会社の戦略を理解し、市場や現場の流れも熟知している。経営層と現場のギャップに悩み、その差を埋めるべく矢継ぎ早に解決策を出し続けているのが、30代ビジネスパーソンの姿だ。

 だからこそ、30代は経営層と現場の橋渡し的な意見、場を締めるような重みのある質の高い発言が求められている。会議では自分が議長になるよりも、40代や50代の上司が開く会議で、現場を知るからこその、重みのある発言が求められる。

 しかし、実際の30代はどうだろうか。実は、あんまりいい評判は聞こえてこない。年配の管理職からは、現場をよく知り、元気なはずの30代に対してこんな不満が聞こえてくるのだ。

「年配管理職」:(30代へ)現場を知るからこその質の高い発言をしてほしい
  ↑
  不満
  ↓
「30代」:(自分が)影響力のある質の高い発言をできない

 「質の高い発言」を期待する思いと「質の高い発言」ができないという現実がギャップを生み、不満になっているのだ。では、30代のビジネスパーソンが会議で質の高い発言をするには、何をすべきだろうか。

 キーワードは、「悪魔」になることだ。