「会議」が変われば、「仕事」が変わる。「仕事」が変われば、「会社」が変わる。「会社」が変われば、「人生」が変わる。そんな、極めつきの「ムダゼロ会議」術をお届けする。

イヤなあの人を会議に呼んではいけない!

イヤなあの人を会議に呼んではいけない イラスト/和田ラヂヲ
イヤなあの人を会議に呼んではいけない イラスト/和田ラヂヲ

 「なんで、あの人がこの会議にいるんだろう。イヤだな」――こう思ったことはないだろうか。

 最初に結論を言うと、そんな人は今後、会議に呼ばなくていい。

 「会議」は、1人では開けない。最低2人からだが、通常は3人以上が集まってこそ、会議の体(てい)をなす。そこで重要なのは、「誰」を呼ぶべきか、だ。かつて誰もが「国民的アイドル」と認めるグループが存在した。2016年12月に解散したSMAPである。

 2016年の大晦日。毎年のように出場していたNHK紅白歌合戦に、彼らの姿はなかった。その時、彼らはどこにいたのか。

 リーダーの中居正広氏のほか、稲垣吾郎氏、草彅剛氏、香取慎吾氏に加え、元メンバーの森且行氏の5人は、都内の高級焼肉店で打ち上げパーティーを開いていた。その宴席に、キムタクこと木村拓哉氏だけがいなかった。キムタクが参加しなかったのは、次の2つのどちらかだ。

想定A:キムタクを呼んだが、来なかった
想定B:キムタクを呼んでいない

 これら2つには天と地ほどの大きな違いがある。もしBの呼んでいないのであれば、「あなたは、仲間ではありませんよ」という強いメッセージになるからだ。

 真実は、当人たちしか知り得ない。では、こんな仮説を立ててみよう。

 グループ解散の節目に打ち上げを企画したのはリーダーの中居正広氏。中居氏は、元メンバーの森氏には声を掛けたが、木村氏には声を掛けなかった。

 なぜなら、木村氏を呼んで「数」を揃えるより、1人欠けてでも雰囲気を守る「和」を重視したのではないだろうか。

 噂にもなっていた木村氏と香取氏の不仲や、グループ内の意見の対立が報じられる中で、SMAPの雰囲気が悪くなっていたことは、テレビを通じて視聴者にも伝わっていた。大晦日に集まる目的が、「形式上の集合」ではなく、「最後に笑いあって終わること」だとすれば、中居氏の判断は適切ではないだろうか。いや、その判断が適切かどうかは、筆者が述べるべきでない。

 ただ確実に言えるのは、目的に応じて人選したのであれば、それは会合を開くリーダーとして、最適の行動であるということだ。