来場者からはリアルな質問が。4人のパネリストが自身の経験に基づいて丁寧に答えてくれました
来場者からはリアルな質問が。4人のパネリストが自身の経験に基づいて丁寧に答えてくれました

二人目の質問:職場の上司と折り合いが合わず、新しいことを提案しようとしても何一つ通らずに悩んでいる友人がいます。そうしたやる気が削がれてしまうような職場で、どうやったら現状打破できるのかアドバイスをいただけますでしょうか。

鉄さん:友人の方の上司のように何を提案しても受け付けない、という方は結構多いですよね。そうした方は、過去の経験則から判断しているんだと思いますが、若手や女性こそ良いアイデアを持っている、ということに考えが至らないのは、そうした経験が視野を狭めているからではないでしょうか。

 若干失礼かもしれませんが、私なら上司のさらに上の役職者に提案に行きますね。ただ、それを実行するためには自分の実績も上げなければいけないと思います。そのためにも日々努力を重ねる、そして、いざという時には上司を飛び越えて提案する、ということを考えてみたらいいんじゃないかと思います。

女性として、仕事人として、諦めない働き方を目指して

金澤さん:最後に、みなさんの今後の展望を一言ずつお聞かせください。

小原さん:私のチームでは、2017年7月にスタートする大きな案件に向けて一丸となっているところです。なお、現在弊社では女性の採用推進にも力を入れていますので、説明会を開くなど、アクセンチュアのことを広く知っていただける機会を増やして、一緒に働く女性メンバーを増やしていきたいと思っていますね。

遠藤さん:会社が拡大傾向にありますので、自分のチームも3年後、5年後には2倍、3倍に大きくしていきたいという思いがありますね。プライベートでは、今私には小さい息子がおりまして、病気になってしまった母の介護も始まったのですが、仕事と私生活を天秤にかけるのではなく、両方とも大事にしていきたいと考えています。フレキシブルに、そしてしなやかに生きるためにはどういうスキルを身に着けたらいいか、ということを人生の中で模索していければと思っています。

鉄さん:みなさん就職すると預金口座は作るかもしれませんが、証券口座を作る方はあまりいませんよね。でも、お金は寝かせたり、遊ばせおくだけでは日本経済は活性化しません。みなさんが豊かな老後を過ごすためのお手伝いをさせていただく上でも、そうしたお金に働いてもらうことが重要ですので、まずは日本の証券人口を増やしたいと思っています。

 今、私には高校1年生の息子がいますが、再就職した当時はまだ息子が小さかったのでいろいろと苦労しました。そのため、社内保育所を作ってもらうように働きかけるのがもう一つの目標です。時代としてのニーズも高まっていると思いますので、なんとか実現に向けて頑張りたいですね。社内保育所ができたその暁には、ボランティアで保母さんとして働きたいなと思っています。

藤原さん:私は、実は2017年4月から執行役員に昇進することが決まりまして、どういった変革を担っていくべきか、どんなチームを作っていくか、ということを今考えているところです。また、20代の時にコーチングによって再確認したキャリア設計が一段落して、今は具体的な人生設計がないので、今後の10年後、20年後に何をしていたいか、ということをじっくり再考したいですね。

金澤さん:パネリストのみなさんの経験に基づく貴重なお話の中には、すぐに真似したり、実践できそうなことがたくさんありました。みなさんもこれをヒントに、ぜひ自分らしいキャリア、自分らしい人生を作っていっていただけたらと思います。

文/金澤英恵 写真/竹井俊晴